1回目は音楽の話▼
2回目は将棋の話▼
3回目は手品の話と実演▼
4回目は絵画の話▼
と続いて、今回はまとめというか、受講生からアンケートを取った結果に基づいての講義でした。
まずは先生の著書の表紙にも使われているモンドリアンの絵画の話から。
絵画というのは、現実の三次元の世界を、二次元で表していているという説明がありました。(言われてみれば確かにそうですね。)
学者というのはそういう捉え方をするのか、と思いました。
(こちらのモンドリアンの絵画は、本の表紙とは似ていますが、線の配置や、色の配色は同じではありません)
縦と横の直線、そして色の配置が絶妙という説明でした。
ちなみにモンドリアンは雨の多いオランダ出身の画家なので、彼の若い時の絵画は、雨のような色遣いが多かったそうです。
作家の出身地と描くものの雰囲気は似てくるのでしょうか。
以前、別の日本画の講義の時に、等伯の絵画は、出身地の北陸の雰囲気を醸し出している、という説明がありましたが、そういう傾向があるのでしょうか。
他にもピカソの絵を見せて、芸術と学問はどちらも真理を追究するものだという説明がありました。
そして芸術は「言語」を媒介として心と繋がっているという説明がありました。
クラゲなどは神経だけで生きている動物で脳はないので、当然のことながら芸術はなく、また犬や猫は脳はあっても言語を持たないので、芸術はないという説明でした。
つまり「言語」を持つ人間だけが、芸術を追求できるという説明でした。
また絵画は写真が登場した時には、真実を表現する写真があれば、絵画は世の中からなくなるのではと予想されたこともあったそうですが、それがいまだに絵画として存在しているのは、やはり人間は芸術を求める、というような説明だったと思いますが、このあたり、眠くてよく聞いていなかったので不確かです。
他にも、数学における美とか、ケプラーの話とか、アンモナイトと対数らせんの話などありましたが、あちこち飛び過ぎて、理解に苦しみました。
講座の事前の紹介では、もっと脳のことが分かる話を聞けると期待していたのですが、そうでもなくて、ちょっと残念でした。
というか、脳科学というよりも哲学、形而上学のような話が多くて、ついていけない感じがしました。
私のような普通の人間は、いつもいつも生活の中で美を追求することはないと思うのですが、それとも私の頭があまりにダサいのだろうか、と考えてしまう場面もありました。
ただし、先生はカメラ、クラシック、手品、囲碁将棋、絵画鑑賞とあらゆる分野に趣味をお持ちの方で、それを深く追求する話も多く、そういう方面が好きな人には良かっただろうと思いました。
最後に受講生の中で、面白いおじさん(おじいさん?)が
「先生、私に1分だけ時間を下さい」と言って、ご自分で練習されてきたトランプの手品を見せてくれました。
ほんとうならクラブの7が出るところ、そこにはなんと「ありがとう」と書かれたカードがありました。
とても粋なおじさんでした。
講師の先生には申し訳ないのですが、前田知洋さんのプロの手品と、このおじさんの手品が見られたので、それだけでも儲けものの講義でした。
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この日の装い。
市民カレッジでは、あまり目立たないように、グレーの横段の綿麻着物です。
着物はすぐに着られましたが、その後の帯と帯締めを選ぶのに時間がかかってしまって、そのうちに着付けもぐずぐずになってしまいました。
実はこの日は午後も用事があり、そちらは派手目なスタイルの方が良かったので、なんとも中途半端な組み合わせになってしまい、今でも後悔しています。
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