2008年3月17日月曜日
市民歌舞伎
私の市には誇れるものがいくつかあるのだけれど、私はこの「市民歌舞伎」も自慢の一つだと思っている。
最初は、市民が演じる歌舞伎ってどんなものかしらと思っていたのだけれど、いえいえ、すごく本格的な歌舞伎なのよ。
もともとは市が主催の「歌舞伎教室」を勉強していたグループだったのだけど、その後、その人たちが自主的に活動するようになり、毎年、舞台をこなしているの。
今年で12回目だそうよ。
そうなるまでにはいろいろな苦労もあっただろうけれど、市の援助も大きかったと思うわ。
古典芸能を大切にしていくという文化的姿勢は、誇れるものでしょう。
私がこの市民歌舞伎を知ったいきさつは、手話サークルの方にラジオ出演していただいたことから始まるの。
手話が素晴らしくて、
「パソコンを立ち上げて、エクセルのファイルを開きます」
なんてことも、手話でしてしまうとかいうお話にびっくりしたのだけど、それだけではなく
「歌舞伎も手話で説明するんですよ」といわれた時。
えー、歌舞伎ってタダでさえ難しそうなのに、それを手話でしちゃうの?
という驚きがあって、そのご縁で市民歌舞伎の方にもゲスト出演していただいたのです。
そういう手話と歌舞伎の関係があるので、この市民歌舞伎が開催される時は、いつも耳の聞こえない方が招待されるのよ。
さて、市民歌舞伎のメンバーは80歳代から20歳代までの30人くらいのメンバーで構成されています。
その方たちが、本物の歌舞伎役者さんから指導を受けて、稽古に励んでいます。
そのお稽古を見学させてもらったけど、すごく真剣に取り組んでいるのよ。
そして豪華なことに、舞台では、本物の歌舞伎で使用した大道具を使い、かつらも本物、義太夫も本職の方が出演するのです。
すごいでしょ!
歌舞伎座まで行かなくても、地元でかなり本格的なお芝居が見られるというわけ。
さて、今年の演目は
「鶴亀」
「仮名手本忠臣蔵」
「白浪五人男」
という有名なものばかり。
鶴亀を演じたのは皆さん、70歳以上の方ばかりだったらしいけれど、足腰もピンしゃんとしていてすごいわ。
踊りがサマになっていました。
忠臣蔵は京都のお茶屋「一力」で、由良之助が放蕩三昧をしているところから始まりました。
そういえばね、今から××年前、私がまだ高校生だった時、予餞会で演じたのがこの忠臣蔵。
今は某大会社のお偉いさんとなったIくんが内蔵助、そして若くして亡くなってしまったEちゃんが、可憐なお軽。
そして数年前に亡くなってしまったJくんが勘平。
他にも吉良役のKくん、浅野を演じたJくん・・・・みんな、懐かしいわね。
私はお茶屋の芸奴さんをして、踊っていたわ。
「鬼さんこちら」とか言いながらね。
クラスのみんなでカツラを作ったり、吉良上野介の生首にケチャップなど塗ったような思い出があるけど、そりゃ楽しかったわ。
もちろん、今日の市民歌舞伎はそんな高校生の学芸会とは比較にならないほど、素晴らしい演技でしたよ。
最後の五人男は番傘をもって、ひとりずつ花道から登場してきて、大見得を切るのよ。
派手な衣装とせりふが素敵でした。
弁天小僧菊の助とか、日本駄右衛門とかね、かっこよかったわよ。
それに舞台の後ろには桜の花が満開でした。
この写真は、朝、ご近所で写したオオカンザクラです。
昨日のブログに載せましたけど、あまりきれいなので再登場。
春の一日、たっぷりと3時間、歌舞伎の世界に入ってきました。
これで1,000円は安いでしょ?
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2 件のコメント:
歌舞伎って、一度も見たことないんですよ。
歌舞伎座まで行くほどの気力はないし。
でも、今日お話きいて、市民歌舞伎を見てみたくなりました。
そんなに、本格的なものとは思っていなかったですもの。
1000円というのも、魅力的ですよね。
今日はお越しいただいてありがとうございました。私の職場では、女性と話すことがほとんどないので(いつもヤロー相手です)、女の人と話せるのは嬉しくなります。
祖母が歌舞伎が好きで、よくセリフ回しとかを会話の中に聞かされていました。本物の歌舞伎座でも安い席はありますよ。
来年もまた3月ごろに公演があると思うので、そのときはご覧になってくださいな。
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