先日、「五月大歌舞伎」を見てきました。
大満足!
出演は吉右衛門さん、それに染五郎さんの叔父・甥コンビの二人と、他にも個性的な役者ぞろいでした。
初めの出し物は、金閣寺が舞台となったお芝居。
舞台には豪華な金閣寺や、満開の桜が設置されていて、見事で、それはもう絢爛豪華。夢の世界のようでした。
歌舞伎には「三姫」といって、三人の有名なお姫様がいるそうなんですけれど、このお芝居には「雪姫」というきれいなお姫様が登場したの。
もちろん、それはそれは美しいお姫様だけど、ただきれいなだけじゃなくて、画家としての才能もあり、おまけに旦那様もいるというちょっと現代に通じるキャリアウーマン的なお姫様が登場して、それが悪者の吉右衛門から貞操の危機の目に会うのよ。
染五郎さんは、最初はおとなしい武士の役なんだけれど、後半には実はあの羽柴秀吉だったという想定。
白塗りのお顔がとても素敵で、華のある役者さんだと思うわ。テレビで見るよりもずっと素敵でした。
こういう実の叔父・甥の二人が舞台で共演するというのは、やはり歌舞伎の血筋なんでしょうね。
こういう世界は世襲であっても構わないわ、どうぞ伝統を引き継いでください、と思いました。
それに、この芝居は200年くらい前にできたそうらしいけれど、その時から金閣寺のセリがグググ、と上がる大装置があったというのも驚きだったわ。
そうそう、私が大昔、付き合っていた人は、先代の染五郎(今の幸四郎)に似ている、なーんて人でしたけれどね。
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お芝居の次は、福助さんの見事な早変わりのある踊り。
舞台の設定は近江の国、琵琶湖のほとりにある堅田というところなの。
そうそう、私が去年、京都のSさんと一緒に出かけたところよ。
浮島もちゃんとありました。
福助さんは、最初はお猿さんの扮装の踊りをしていて、そして舞台の上で、あっという間に色っぽい田舎娘に変身するのよ。踊りもほんとうにお上手で、うっとりしてしまいました。
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最後は落語の「駱駝」からとった人情劇。
吉右衛門さんは、こちらでは前の舞台とはがらりと変わって、くずやさんの役なのよ。
これは落語で有名な話で、江戸の終わりから明治時代ごろの設定なのかな。
面白かったけれど、でも長屋の話だから、薄汚れた部屋で、あまりきれいなシーンはないのよ。
私はやはりカラフルできれいな芝居がいいな。
夜の部は吉右衛門さんのご存じ「鬼平犯科帳」でしたが、こんなに一日中、舞台に出ずっぱりで、役者さんというのは、身体が勝負なんだなと思ったわ。
夢の世界に引き込んでくれる大歌舞伎、いつまでも私たちを楽しませてほしいわ。
8 件のコメント:
うわぁ、歌舞伎かあ!いいなあ。
歌舞伎って、もっと敷居の高いものかと思っていたけれど、セリフもそれなりに聞き取れるし、話も面白くて楽しめますよね。
金閣寺がセリ上がりするんですか?
なんだかわくわくしますね。
私も見に行きたいなー。
shiollyさん、こんにちは。
そうなの、この日のお芝居は金閣寺や琵琶湖が舞台だったから、また京都に行きたくなっちゃったわ。二階建ての金閣寺が平屋になったり、また上がったりするのよ。
上がると屋根の上の鳳凰もくっきり見えるの。
私はいつもイヤホンガイドを借りているけれど、あれがあると大助かりです。
南座も一度行ってみたいわ。
歌舞伎の世界は世襲であることが、大事なんでしょうね。受け継がれた血(DNA)が、伝統そのものなんでしょうし。そういう意味では、天皇家みたいだね。継承権は男子のみ、という点でも。
今の染五郎は、甘い感じがするわ。でも、先代の染五郎の方が私は好きかな。私たち世代には、人気がありましたよね。
その先代に、としちゃんが昔付き合った人が似てたのね。素敵だなぁ~♪
何よりも、こんな人気の役者さん達が大勢出ている部隊のチケット、どうやって入手されるのかが謎です。
会員にでもなっておられるのかしら?
鬼平は大好きなので、一度見てみたいです。
いいですねぇ!
歌舞伎は縁遠いけどいつも今年こそは顔見世行きたいと思って年が過ぎ去ります(苦笑)
お値段も高いのでね。。。
(時期が年末やスキーとも重なるしね笑)
でもとしちゃんの解説読んでると私も行きたいわ。みたい!
伝統芸能を引き継ぐのは大変ですよね。
世襲は大切、幼いころから舞台に出て仕込まれないとできないことですよね。
京都や滋賀に遊びに来てね~
マサさん、染五郎に似ていたというよりも、下手をすると大地康雄というか、ジャックニコルソンというか、日本人離れの顔をしていたわね。ふふ。
最近は世襲だけではなく、歌舞伎学校(名前は違うと思うけど)のようなところで学んで入る人もいるらしいけど。
史子さん、「歌舞伎会」というのがあって、先行してチケットが取れるのもあるようですね。団体のバスでツアーでやってくる人も多いみたいね。私は株主優待のチケットが送られてくるの。
さとさん、もうこれ以上、趣味を増やしちゃだめよ。スキーにカメラにお花に・・・・。
琵琶湖の踊りは楽しかったわよ。琵琶湖で布をさらしていたそうで、長いさらしを両手に持って、振り回しながら踊るの。新体操のリボンのようにね。
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