それでシリーズのようにして(?)、ちょっとまとめてみます。
とはいえ、私は染織についてはまるで素人なので、専門家の方がご覧になったら、「これはちょっと違いますよ・・・」と思われることもあるかもしれません。
それでも実際の体験に基づいて、今まで染めものとはご縁のなかった方にも、ちょっとだけお知らせできればよいなと思って、恥を忍んで綴ってみます。
最初は「墨流し」という染めの技法を体験することができました。
これは伝統工芸 青山スクエア▼で「名古屋伝統工芸 わざもん衆 祭」が行われていた時、そのイベントの一つとして実施されました。
青山スクエアの入り口には、こんなお祭りの提灯が飾られていました。
墨流しをご指導いただいたのは、名古屋で黒紋付きの染をされていらっしゃる「武田染工」▼の武田さんです。
実は武田さんとは、一昨年の夏に開かれた着物のサマーパーティで、素敵な染めの帯揚げが賞品に当たってからのお付き合いなのです。
墨流しという技法は、武田さんによれば平安時代の頃からある方法だそうです。
平らな容器に墨汁を垂らして、それを竹の棒などで突いて模様を作り、その上に布をかぶせて、そこに映し出された模様を楽しむもの、だといえば分かりやすいでしょうか。
その後、墨だけでなく、カラフルな染料を使って染めるようになったのでしょうね。
では、私が体験した墨流しを順を追ってご紹介しますね。
まず容器に糊を溶かします。
(これは事前に用意されていました)
こちらは染料です。
色とりどり揃えてありました。
武田さんと相談して、どのような色に仕上げたいかを決めました。
私はピンクっぽいものが良いと思いました。
そして、武田さんの指示のまま、先ほどの糊の中に順々に染料を落としていくことになりました。
最初はグリーンでした。ポトリという感じです。
次はピンクを垂らしてみました。
色が揃ったところで、こんどは棒状のもので、絵を突っつくようにして崩していきます。
すじを描くようにすると、丸くなっていた色が、ハートやスペードのような形に変化するのです。
丸かった染料が、面白い形に広がりました。
おどおどしながら、形を崩しているところです。
どこまですればよいのかがよく分かりませんでしたが、どんどんと形が変わるのが面白かったですよ。
これをしている時が一番楽しかったですね。
あまりやりすぎると、形が小さくなってしまいますので、適当なところで切り上げました。
にんまりとしているところです。
そして好きな模様になったところで、上から白い布をそっとかぶせます。
汚れるかなと思って、割烹着を持参しましたが、染料で汚れることはありませんでした。
そしてアイロンをかけて出来上がり。
不器用な私でも、言われたままの手順でしただけで、このような面白い絵柄ができあがりました。
青山スクエアでは、武田さんが染めた、黒の墨に花のような模様だけがピンク色のハンカチがありましたが、とても素敵でした。さすがにプロの技は違いますね。
今回はハンカチに染めましたが、帯揚げや、もっと長い反物を染める場合も、基本的には同じ作業をするそうです。
もちろんその場合は、工場のような広い場所が必要になってきます。
ということで初めての墨流しは無事に終了しました。
武田さん、写真を写していただいた名古屋の職人さん、どうもありがとうございました。
******
この後は、赤坂の方まで歩いて、豊川稲荷東京別院というところに行ってみました。
豊川というのは、愛知県の豊橋市の近くです。
私も豊川稲荷には2009年に行ったことがありますが、狐さんがたくさんいて、面白いところでした。
その時のブログ▼
東京の豊川稲荷にも、やはりお狐様はいらっしゃいましたよ。
お狐様が山のように座っていました。
この日も豊川稲荷にはたくさんの信者さんがいらっしゃって、お祈りをされていました。
この周辺には、鹿島建設などの立派なビルも多く立っていましたが、そういう近代的な建物の中にお稲荷さんがあるのは、なんだかホッとさせられました。
*****
この日の装い。
かなり暑い日でしたので、綿麻の着物にしました。
帯は木綿の半巾帯です。
適当な結び方です。
(この項、続きます)
0 件のコメント:
コメントを投稿