「源氏物語を楽しむ会」も、もう35回となってしまいました。
このところは読書会というよりも、おしゃべり会といった感じでスタートします。なにせコロナ禍で外出の機会が少なく、他人と話すこともあまりない昨今、この会でのおしゃべりは貴重な時間となっています。
ところで源氏物語を読んでいると、登場人物の会話や和歌の中に、昔の書物や歌集からの引用が多数見られます。
今回は光源氏の会話の中に、古今集からの引用がありました。「枕草子」にもそういう場面がありますが、当時は古今集を暗唱できるのが、貴族としての教養でもあったのです。それで光源氏もさらりと引用していました。
ということで古今集、そして新古今集についてちょっと調べてみることにしました。なにせそのような知識は高校生以来、停滞しているので、思い出すのが一苦労でした。
古今集も新古今集も共通しているのは、勅撰歌集であるということです。勅撰、というのは天皇の命令によって集めたものです。
まず古今和歌集は平安中期の905年頃に作られています。命令したのは醍醐天皇。全部で20巻、1111首あります。選んだ人は紀友則、紀貫之など4名。有名な歌人としては、紀貫之、在原業平、小野小町などです。
これに対して、新古今和歌集は鎌倉時代初期の1210年頃に作られています。命令したのは後鳥羽上皇(承久の乱)こちらも全部で20巻あります。選んだ人は源通具、藤原定家など6名。有名な歌人としては、西行、式子内親王、藤原俊成などです。
古今集と新古今集のおさらいをしましたが、日本史のお勉強にもなりました。
さて今回の光源氏は、朝顔さんに浮気心を持ち続け、そのことで愛妻の紫の上を悲しませます。浮気は仕方ないとしても、奥さんを泣かせてはいけませんよね。
そんな二人ですが、雪の季節には庭で雪ころがしをしている少女たちを見て、穏やかな雰囲気になっているようです。
土佐光則の絵画です。
紫式部は情景を描くのがとても上手で、朝顔の花や、雪の場面が目に浮かぶようです。
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この日の装い
久しぶりに30度を切ったので、絽のポリ着物にしてみました。
同色系の帯で涼しげに。
帯留めは自作の金継ぎ。元は欠けたお茶碗と、海で見つけたというきれいな石です。
一日一句
秋涼し 久しぶりの 縞着物
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