2022年9月25日日曜日

太田記念美術館

前回からのブログがちょっと空いてしまいましたが、今回の内容は、前々回のブログのキャットストリートから歩いて数分のところにある太田記念美術館です。

ここは浮世絵専門の美術館として有名ですね。

毎回、いろいろなテーマで展示されていますが、今回のテーマは動物でした。

犬、猫、猛獣、蝶、ヘビなどあらゆる動物が関係している浮世絵、約160点が集められていました。


タイトルは「浮世絵動物園 江戸の動物 大集合」というもの。
江戸には信じられないほどの動物がいたそうです。

たとえば《狆》という犬がいますが、あの犬は海外からのものではなく、日本原産の犬なのだそうです。その狆を描いた浮世絵もたくさんありました。


私が一番気に入ったのは、北斎が亡くなる間近に書いたというトラの絵です。これは立派でしたね。
上のチラシの左下です。かなり大きなものでしたよ。

面白かったのは、地下で展示されていた風刺画です。

当時の政治状況を歌舞伎役者と動物に語らせていて、ほんとにうまいものだと感心しました。

また全身が十二支の部分を集めた動物の浮世絵も、面白いアイディアでした。

そして何より動物の中で一番滑稽なのは、《人間》ということを感じさせる浮世絵でした。ほんとに人間というのは、不思議な生き物なのだなと思いました。

浮世絵を見た後は、お向かいのラフォーレ原宿でちょっと休憩。ここは若い女性向きのファッションビルですが、太田記念美術館側の裏の入り口には、こんな粋なお庭もあるのですよ。


ラフォーレ原宿から、太田記念美術館の入り口を眺めると、こんな光景になります。灯籠と美術館がよく似合っていますね。

そしてラフォーレ原宿には、おしゃれな街・原宿の歴史が語られた「歴史の散步道」という案内板がありました。

歴史の散歩道

〜「源氏山」の由来と消えた小川 〜

天正年間(1573~93)、 遠江国敷智 (ふち) 群浜松から来た飯尾弥太夫 (浜松の曳馬城城主、 飯尾連龍の 男)がこの地に入植し、 清和源氏の末裔である旨から、この一帯を「源氏山」と呼んだと言われています。 現在では、このあたりに源氏山という地名は残っていませんが、 渋谷が区になる前の昭和初期までは、千駄 町大字穂田字源氏山として存在していました。 

また、 当館が建つこの高台のそばには、 1960年代頃まで小川 が流れていました。 この小川は、 明治神宮御苑内にある、 加藤清正が掘ったという伝承のある 「清正井」 などを水源とする 「南池」 から、 現在のフォンテーヌ通りあたりを流れ、 明治通りをくぐり、 1960年代以降暗渠となった渋谷川 (現キャットストリート) にかけて流れていました。

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ということで、私が歩いてきた旧渋谷川(キャットストリート)のことも紹介されていて、ちょっとうれしくなりました。

この日は東京の天気は30度以上あり、渋谷から原宿まで歩き回ったので暑くて大変でしたが、冷房の効いた美術館で、ユニークな浮世絵を眺めていると、なにかほっする気分になれました。

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「一日一句」

原宿の 喧騒忘れる 生き物たち



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