今回、浦賀にある横須賀美術館などに行きましたが、この方面は私の小さい頃の思い出と結びついているところです。
このあたりには小学校の遠足や、十代のころデートで行ったことはありますが、なんといっても思い出すのは、今から半世紀以上前、我が家ではいつもそこで夏休みを過ごしていたことです。
といっても別荘があったわけではありません。
それは、母の女学校時代の友人のOさんという方が、浦賀の近くの久里浜というところに住んでいて、私たちは毎年、そのOさんのお宅で泊まりがけで海水浴に行っていたのでした。
Oさんは独身の方でした。
というのも、その当時は戦後間もないころで、適齢期の男性はみな戦争に行ってしまい、あるいは戦地で亡くなってしまったので、若い男性はあまりいなくて、それでOさんは結婚する機会を逃してしまった、と母から聞いたことがあります。あるいは好きな方がいらっしゃったのに、戦死されたのかもしれません。
それでもOさんはお習字の先生として、独力で生活されていました。
そのOさんのおうちは久里浜海岸から少し歩いたところにある大きなおうちで、私たちは母やいとこたちと大人数で泊まらせていただいていました。親戚数人が泊まっても大丈夫なくらい、広いおうちだったのでしょう。
0さんのおうちのまわりは緑の山に囲まれ、そして数分歩くともうそこは海という絶好の場所にありました。
青く澄んだ空の下、だいだい色の鬼ゆりがたくさん咲いていたことを良く覚えています。
ただし久里浜の海は遠浅ではなく、急に深くなる海でした。
そして私はよくそこでくらげにさされたものです。
おうちには、ビスという名前の大きな犬がいました。
ビスケットが大好きなのでビスと名付けられた犬でした。
私たちはその犬と遊び、海で泳ぎ、蚊帳の中でお昼寝をして、お三時にはスイカを食べ、そして夜は砂浜で花火をして遊ぶという夏休みを過ごしていました。
本当に懐かしい夏の思い出です。
この行事がいつ始まり、いつ終わったのか、定かではありませんが、昭和30年代のことだったと思います。
その後、私たちが大きくなってからも、母とOさんの交流は続いていたようです。
Oさんからは、いつも超達筆な年賀状が届いていました。
今では母にOさんのことを話しても何も覚えていないと思いますが、Oさんもお元気でしたら90歳のはず。
久里浜は私の子供の頃の最高の夏の思い出の場所でした。
(写真は無料写真からお借りしました)
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横須賀では「海軍カレーうどん」という乾麺をお土産に買ってきました。
うどんの中にカレーの香辛料が混ざっていて、黄色い麺でした。
茹でブタとキュウリ、紫玉ねぎ、大葉などで飾ってみました。
食べた後にほのかにカレーの味がしました。
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