2015年のお正月は、初日は地元の神社へ初もうで、2日目は父の生まれた上野の博物館へ初もうでをしたので、3日目は母の生まれた銀座へ行くことにしました。
お正月初の着物屋さん巡りでした。
まず最初はこちらの呉服屋さんで、マジックショーを見ました。
こちらがマジシャンの方。
ルービックキュービックを一瞬にして完成させてしまうという技をご披露しているところ。
こちらはよくあるリングの手品。
お客さんの頭にリングを2本別々に通して、その方が手でしっかりとつかんでいたのに、その後には2本繋がってしまったのには、一同、唖然としました。
こちらのお店でいただいた、開運の干支飴。
飴は羊の形をしていて、食べてしまうのはかわいそうね。
おみくじは、ここでも「大吉」でした!
その後に着物の初売りがありました。
このお店ではお正月用に、3万円、5万円、10万円の福袋を用意していました。
こちらの反物や帯は、たまにネット販売で眺めていたのですが、実物はどんなものかと手に取ってみることにしました。
3万円の福袋というのは、長じゅばんOR帯の反物のうちひとつ、そして色無地か紬の反物のうちひとつの合計2つが3万円(+税金)というものでした。
これを買うとなると、着物と帯などのお仕立て代金や裏地代金などは別に支払うようになっていました。
長じゅばんの反物にはわりとよいものがあったのですが、着物用の反物がいまいちで、なんというか無難というか、つまらないというか・・・。
もちろんお安いので仕方ないのですが、パンチがなかったな。
あまり心が動かされるものはありませんでした。
着物初心者の私が言うのもはばかられるのですが、たとえ1000円の古着でも、あるいは数十万円する着物でも、自分が楽しい気分になり、納得しないと購買意欲はなくなりますね。
みんなと同じような雰囲気の着物なら安心できる、という方はよいかもしれませんが、そうでない人には福袋用の詰め合わせというのは、ちょっとつまらないのでは、と思ってこのお店を後にしました。
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次に出向いたのは、三越銀座店。
というのも、前の日にでかけた上野の博物館で、下のようなチラシをいただいたからです。
博物館と三越がコラボレーションしている企画があるというのでした。
それで三越に寄ってみることにしたのでした。
銀座三越の9階に狩野永徳の屏風が置かれていました。
国宝ですよ!
ふだんは東京国立博物館に保存されているものの複製版だそうです。
実物は想像していたものよりも、意外と小さいので驚きました。
博物館の国宝サイトではこのように説明されています。
「桃山時代の金碧障屏画の代表的作品として著名なこの屏風絵は、桂宮家(もと八条宮家)に伝来し、明治14年(1881)の宮家廃絶により御物となった。画面にある引手金具の跡から、もとは天正18年(1590)12月落成の八条宮邸の襖絵であったとされる。このことから、作者が当時画壇の第一人者であった狩野永徳(1543-90)の最晩年の作と考えられている。
金箔を貼った大地や雲を背景に、画面いっぱいに大枝を広げる巨木の圧倒的な姿が迫ってくる。背景を整理し、色の数を少なくし、藁筆のようなもので樹皮を荒々しく描き、檜の力強く堂々たるさまを強調する。金地と金雲の間からは群青の水をたたえる池水が見える。
巨木の強い生命力は、画家自身の激しい気概を示すと同時に、桃山武将の豪放な美意識を伝えている。」
せっかくの国宝(複製)なのですが、ここはレストラン街の隅なので、みな屏風よりもお腹を満たすほうが先になっていて、誰も見向きもされずに可哀想でした。
三越の呉服売り場でもお正月用の特別セットというのが売られていました。
着物+帯+じゅばんのそれぞれのお仕立て代、裏地代のすべてが含まれていて20万円でした。
これは割と良心的に見受けましたが、セットになっていて、チョイスができないものでした。
黒というか紺色の鮫小紋は割と良い感じでしたので、眺めていたところ、店員さんから
「お茶席にもお祝いの席にもよろしいですよ」
と説明されましたが、あいにくと私はそのような場面に遭遇することもなさそうなので、拝見だけしてきました。
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その後は、西銀座にある「銀座5」▼に行ってみました。
ここは和洋の骨董品や、ちょっと変わったものを扱っている個人のお店がたくさん集まっているところです。
ところがほとんどのお店がお正月休みのため、閑散としていました。
その中で、こちらのリサイクル着物屋さんだけが空いていたので、ちょっとお邪魔してみました。
神社のおみくじで「ラッキーカラーは黄色」と出ていたので、なにか黄色の小物でもあればと思っていたのですが、黄色い青海波模様の色無地を薦められました。
羽織ってみたところ、寸法はぴったり。
ちょいと悩んだのですが、お正月だからいいかと、買ってしまいました。
普通サイズの方には小さい寸法だったので、格安でラッキーでした。
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この日の装い。
お正月3日目は、ちょっとお遊びのある着物にしました。
何年か前に世田谷ボロ市で買った朱竹の銘仙です。
かなり小さいのですが、私にはちょうどよい寸法です。
おめでたい柄なので、お正月しか着ないのですが、個性的で好きな着物です。
売れない演歌歌手のようですが。
帯も古いものにしてみました。
私は「ザ・正月着物」というような淡い色の柔らかものよりも、こういう普段着が好きですね。
みんなと同じなのはイヤ、というちょっとひねくれ者なのです。
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