それで東銀座の東劇には何回も映画を見に行き、月に15本くらい見ていた時期もありました。
映画の帰りには、歌舞伎座(これも今のように立派な建物ではありませんでした)の裏にある小さなシチュー屋さんに寄ったこともありました。
当時のシチューは、たしか1000円か1500円だったと思いますが、「お箸で食べられるシチュー」として、知る人ぞ知るというようなお店でした。
焦げ茶色のソースに、お肉と人参、ジャガイモだけのシンプルなシチューで、まだ若かった私にとっては、そこでランチをいただくことは、かなり贅沢な食事時間でした。
それが歌舞伎役者の好物だということで、このところ、かなり人気が出てきたようです。
日比谷シャンテ店の着物屋さん「都粋」▼さんから、そのお店でランチをするというご案内があったので、昔の味が懐かしく、すぐに参加申し込みをしてみました。
まずは歌舞伎座の地下にある木挽町の「都粋」さんのお店で待ち合せ。
みなさん、165センチくらいの長身の着物美人さんばかりで、チビの私はちょいと場違いのような・・・。
(写真には写っていませんが、もうお一人参加者がいらっしゃいました。)
こちらの木挽町のお店は12月にオープンしたばかりで、その記念としてランチ会が設けられたようです。
店長さんは参加者5名を引き連れて、シチュー屋さんまで歩いて行きました。
昔は「銀乃塔 ひらい」という名前だったような記憶がありますが、現在は「銀之塔」▼というようです。
でも、蔵造りの建物は昔と変わっていませんでした。
蔵が改装された店内に入りました。
こちらが定番のシチュー。
お肉がたっぷり入っていて、柔らかいシチューでした。
切り干し大根の煮付けとゼンマイ、ひじきが付いていましたが、これはなくても良いのでは?
最後にはアイスクリーム。
これは事前に予約をしていた人だけへの、サービスだそうです。
ふー、お腹がいっぱいになりました。
このランチ会は都粋のお客様の集まりだったので、みなさん、もちろん着物姿でした。
「美しいキモノ」に掲載されるような、とても素敵なお召し物を着ていらっしゃる方ばかりでした。
ところが意外にも着物歴はそれほど長くはなくて、着物を着るようになって1年とか2年とかの方が多いようでした。
ランチをしながらのおしゃべりで面白かったのは、着物によるダイエットの話。
好きな着物を着るためにキャベツダイエットをして17キロも痩せたなど、えーっと驚くエピソードも披露されました。
また着物は、祖母、母、娘と代々、引き継がれていくという話の中で、母親との確執のため、隔世遺伝ということもあるのではないか、という説は、私自身も感じていたことなので、面白いと思いました。
参加者の後ろ姿。
みなさん、長身の方できれいな方ばかりお揃いで、そこだけが別世界のようでした。
私も、お店の前で、都粋の店長さんに写していただきました。
長羽織はチビの私には似合わないので、いつもながらの幼稚園生が着るような上っ張りです。
最後に、歌舞伎座脇にある稲荷大明神の前でパチリ。
お世話していただいた店長さん、ありがとうございました。
店長さんは、とても気さくでオープンマインドな方なので、ファンの方も多いと思います。
淡いグリーンの柔らか着物も素敵でしたよ。
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この日の装い。
クリスマスも近いので、赤×緑の銘仙です。
大きなダリアの花弁が黒い線で描かれています。
骨董市で2500円だったと思いますが、とても小さいサイズで、私でもおはしょりがぎりぎり。
こんな柄の銘仙、いくつになるまで着られるのでしょうね。
帯は梅屋さんの黒×金の市松模様の西陣名古屋帯。
帯締めはUtsugiさんのウッドビーズです。
上の写真は、店長さんに写していただいたもの。
こういう角度で写されるのは初めてだったので、ちょっとドキドキしましたよ。
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