2021年6月3日木曜日

こんなところに川が、橋が!

【川歩き 橋探し】

思い出せば、記録を取りながらの川歩きを始めたのは、コロナの第2回目の緊急事態宣言が出た2021年4月の半ばからでした。

前年の第1回の緊急事態の最中も、ご近所の緑道は歩いていましたが、それはただの散歩であり、花を写しながら歩いていただけでした。

今回の川歩きは、4月の玉川上水から始まり、5月になってからは地元を流れる野川、神田川、仙川と移っていきました。

その後は多摩川に流れる込む三沢川、世田谷区の水無川、烏山川、狛江市にもかかる根川など、現在は緑道(暗渠)となっている地域を歩いてきました。

飯野頼治さんの「東京の川を歩く」の表紙にある地図を拝借させていただくと、こんな地域となりました。

それぞれの川歩きが途中で中断しているのは、コロナ禍のため、「なるべく都県を越えないようにようにする」「不要不急の外出に当たらないようにする」「大勢の人が集まるところは避けるようにする」という自己基準によるものです。

本来なら、もっと川上に行きたい、もっと川下の様子を確かめたい、という欲求があるのですが、今は無理のない程度の川歩きにとどめています。

ということで、どの川も源泉から最終地点まで到達できない状況です。

そんなもどかしさの中、見直したのは、ごく身近なところにある川や橋です。

私は、今のところに住んで、通算30年以上になります。

そんな長い間、住んでいて、橋の名前など知らなかった、そこは川だと思っていなかった、と今更ながら気づいた場所がありました。

その理由のひとつは、川はいくつもの名前がついていことかもしれません。

地元の文化財調査報告書にある地図を見ても、同じ川なのに、数100mごとに名前が変化していました。早川、長瀞川、根堀川、小島用水、根川でした。昔の人は、その地域でそこの住民が呼びたいように、好きなように呼んでいたのかもしれませんね。

こちらは、鶴川街道の下を流れる根堀川と呼ばれる川です。



近くには、救急病院があり、私はその近くを何度となく通っています。

その橋が石原橋という名前だということに、初めて気づきました。


ひらがなだと、「いしわら」と発音するのですね。
「いしはら」ではない、という新発見もありました。

この橋は、古くは昭和10年に架けられ、そして平成12年に新しくなったそうです。

近くに「石原橋」というバスの停留所があるのが不思議でしたが、橋はちゃんとあったのです。ただし、この停留所にはバスはほとんど通らないようですが。

この橋は、かつては眼鏡のような形をしていたため、またの名前「めがね橋」といったそうです。

またもう一つ、身近にあるのに、存在も名前も知らなかった橋は「新稲荷橋」です。

この川も根堀川の続きではありますが、最近発行された一般の地図には、府中用水と書かれている部分に架かる橋です。

なぜ橋の名前に「新」が付くかというと、かつてはその少し上流に「稲荷橋」という橋があったからだそうです。

そういえば信号機は、新がつかない「稲荷橋」となっています。

ここには児童遊園があるのですが、こんもりとした木々に覆われていて、ヤブ蚊が多そうなところです。

そしてこの府中用水は、「フローラルガーデンアンジェ」の園内につながります。

ここは以前は京王百花苑という、和風庭園でした。真ん中に池があり、菖蒲がきれいに咲いていました。私も子供が小さい頃は、よく遊びに行っていたところです。

それが19年前に洋風庭園と姿を変えましたが、この度、残念なことに閉園となりました。

6月中旬には完全に閉鎖されるので、それまでもう一度出かけてみたいと思っています。

今後、この植物園がどのような施設に変貌しても、川や池の面影を残した場所にしてもらいたいものです。

そして、アンジェから流れた府中用水(根堀川)は、多摩川第二緑道と名前を変えて、安全な小道となるのです。

ごくごく身近な川の話でした。

たぶん、どなたにとっても、川や橋の思い出はあると思います。子供の頃に遊んだ川、誰かと待ち合わせをした橋、などなど。

もう一度、ご自分の身近にある川や橋を眺めて見ると、新しい発見があると思いますよ。


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一日一句

川沿いに 歩いてみよう 梅雨晴間(つゆはれま)



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