後学のために、ちょっと出かけてきました。
これは50歳以下の若手舞踊家の登竜門ともいうべき大会で、最優秀賞、大会賞などが選ばれます。
2日間に渡って、午前の部、午後の部、それぞれ10人ずつ、日舞のいろいろな流派の方、合計40人が踊りを舞って競うものでした。
出演したのは、花柳流、若柳流、西川流、藤間流、尾上流、などでした。
会場は国立劇場の小ホール。
客席の良い席には、「審査委員席」というのが設けられていて、そこで審査をされるのでした。
私はそのような踊りの大会があるということも知りませんでしたが、とても華やかで素晴らしい踊りを堪能してきました。
舞台には本格的な大道具が置かれていて、花道から登場した踊りもありました。
まるで歌舞伎の一場面を見るような雰囲気でしたね。
可愛い子供の役の踊り、絢爛豪華な衣装の踊り、袴姿の男性のきりりとした踊り、おどけた踊りなど、さまざまな日本舞踊が楽しめました。
そしてなんといっても嬉しかったのは、それぞれの曲に合わせて長唄、清元、常磐津などの生の演奏が付いたことでした。
それも三味線4、歌4、お囃子4などという豪華な演奏で、その演奏だけでも楽しめました。
とくに清元のタテ三味線のおじさまの演奏ぶりが素敵で、撥さばきをじーっと眺めてしまいました。
また、いつも長唄三味線のお唄で美声を聞かせていただいている方が、この時は「荻江」という音楽のお唄をされていたのには、驚きました。
踊りよりも、演奏の方に目と耳がいってしまったほどでした。
きれいにお化粧をして、豪華な衣装を付けて、鬘を付け、プロの生演奏をバックに、広い舞台に一人で踊れるなんて、すごいですよね。
日本舞踊というのは、究極の贅沢なお稽古事ではないかと感じました。
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この日の装い。
日本舞踊の集まりなら、お客さんはみなさん、着物姿だと思っていましたが、それほど着用率は高くはなかったようでした。
着ている着物も、ごく普通の小紋だったり、紬の着物だったりして、豪華な訪問着の方はほどんどいらっしゃらなかったようで、ちょっと意外でした。
私は、リサイクルの落ち着いた訪問着にしました。
それにしてもこういう柔らか着物は、着付けに手間取りますね。
ぐずぐずしてしまい、びしっと決まりませんでした。
帯は、白×シルバーの市松模様の帯。
梅屋さんの帯です。
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