2021年9月30日木曜日

緊急事態宣言解除の前に

長くずるずると続いていた新型コロナの緊急事態宣言がようやく解除されることになり、明日からはある程度、自由な生活が戻るようになりました。

とはいえ、私は夜間は出歩かないし、外食も外飲みもめったにしないので、あまり関係はないのですが。

それでも他人と接触することが少なくなったこの自粛期間は、ほんとにうんざりしましたね。

それを乗り越えたのが、おうちでのパズルです。

今回は8月18日に新しいパズルを入手しました。その頃は、9月12日までが緊急事態宣言期間と言われていたので、2〜3週間程度でできあがるものを選びました。

こちらです。1000ピースです。(8月18日)

かつて訪れたことのある石垣島の風景です。

ハイビスカスの赤い花からスタートすれば、簡単にできるだろうと思いました。

こんなふうにして色分けして始めました。左の箱には下半分の植物などのピースを入れ、右には上半分の空や雲のピースを入れました。(8月19日)


まずは枠を作ります。
それから下半分にとりかかりました。
ほぼ、半分できあがったところです。
ここまでできたら、すぐ完成だろうと思いました。(9月3日)

ところが私の見通しは甘かった。

ものすごく難しくて、初めの宣言期間の9月12日までには完成しませんでした。

空と雲の部分がまだかなり残ってしまったのです。

似たような色ですが、形別に分類してあります。

それでも緊急事態が9月末まで延長されたので、その日を目指してがんばりました。

とはいえ、空はほぼ青一色で、どこから攻めて行ってよいのか悩みました。

色がほぼ同じで、明るい時間でないと、見分けがつきません。それでもビミョーな違いを見つけて、穴を埋めていきました。残り20ピースくらいのころが、一番大変でした。(9月28日)

がんばって、ようやく宣言解除前に完成しました。(9月29日)

やったね!

1000ピース程度でこんなに時間がかかったのは、初めてです。

後は糊を付けて、ケースに入れます。

この間、パズルはずっとリビングの床に置きっぱなしでした。

*******

一日一句

コロナでも 好きなパズルは 諦めない


2021年9月29日水曜日

源氏物語を楽しむ会 2021年9月(37回)訂正あり

「源氏物語を楽しむ会」ですが、2021年の9月は、今月は2回目の集まりでした。通算では37回目となり、私達自身もびっくりしています。

読書会としては、とりあえず原文を読むことをメインとしていますが、その前触れとして、雑談に花が咲くのが良いところ。

コロナの話題から、IT時代について、皇室のことなどあれこれおしゃべりです。自由に話せる仲間がいることは嬉しいですね。

今回から「少女(乙女とも)」の巻となりました。

主な登場人物です。

藤壷の一周忌の話から始まりました。光源氏にとっては義理の母親(であり、最愛の愛人)になるので、1年間、喪に服していました。この頃の喪、というのは服装や部屋の模様も、喪中期間はいつもと違っていたようです。

そして彼はいまだに、いとこで前の斎宮である朝顔姫にご執心でした。

物語の中で、彼は彼女に「立て文(たてぶみ)」を出します。それは手紙を礼紙(らいし)で巻き、その上に白い紙で縦長に包み、余った上下を折り曲げて封をしたものでした。

それで立て文は、恋文ではありませんよ、ということを表しているのです。

このころの手紙というのは、封の仕方で、普通の手紙か恋文かが分かるのですね。

ちなみに恋文は「結び文」といって、本文を折りたたみ、それをまん中で一結びしたものです。

★恋文をひねり文と書きましたが、ただしくは結び文です。

Kさん、ご指摘ありがとうございました。

この日は、Uさんは落ち着いた雰囲気の単着物と、締めやすそうな織の八寸帯でした。とても爽やかな感じでした。帯締めのグリーン、帯揚げの紫もアクセントになっていました。

私は暑がりなので、お彼岸すぎでも浴衣でした。菊の模様なので、許せるかな。

帯も夏帯でした。折りじわがちょうど真ん中に見えてしまい、見苦しいですね。

*******

一日一句

恋文は 今ならラインか 夜長月


2021年9月28日火曜日

初台から新宿へ

今日は、新宿にある文化学園服飾博物館へ行ってきました。いつもは新宿駅から歩いて行くのですが、今回は京王線の初台駅から歩いてみました。

まずは甲州街道へ出ます。

都庁のビルがきれいに見えました。

その後は玉川上水の遊歩道をのんびりと歩きました。

こちらはかつての橋ですね。「三字橋」と書いてあるようでした。

こちらは、橋はありませんでしたが、「天神橋跡」という石碑が立っていました。

ここから玉川上水終点の四谷大木戸門までは、ほんの少しです。

博物館は、この遊歩道をちょっと歩いたところです。

ここは料金もワンコインと手軽ですし、会場はほどよい規模なので、気軽に行ける博物館です。

「女性の服装1500年」という展示会でした。

飛鳥奈良時代から平安時代、鎌倉時代、室町時代、江戸時代、明治時代と、時代ごとの衣装が展示されていました。

皇族や貴族、武家、そして町人の衣装の変遷がよく見えました。また重厚な能装束も展示されていました。

そして衣服に関する技術の発展もよく分かるようになっていました。

刺繍や金箔、染色、絞りなど服飾に関する、様々な技術の工夫が展開されていました。

現代でも着用できるような色柄の着物もありました。

今回は着物友達のUさんと一緒に出かけて、ふたりとも着物姿だったため、他のお客さんから「こちらの先生ですか」と聞かれてびっくり。

昔の着物の着方は今と違って、裾広がり(スカートのようなかたち)になっていたので、その理由を尋ねられたのです。

私もよく分かりませんが、昔はおはしょりのない着方でしたし、また裾すぼまりでは歩きにくいので、広がった着方のほうが生活するためには良かったのかもしれません。

今、私達が着ている着物のスタイルは、たぶん戦後に形作られたものでしょうから、実用よりもスタイルがよく見えるほうにポイントが置かれているのかもしれませんね。

展覧会の最終日に間に合って良かったです。

日差しも穏やかで、暑くもなく寒くもない、よい気候の日でした。

*******

一日一句

古の 衣装眺めて 秋うらら


2021年9月27日月曜日

ある日曜日

最近、半幅帯の結び方のお稽古をしているので、リバーシブルの半幅帯がほしいなと思いました。

たまたまリサイクル着物のたんす屋さんからイベントのDMが来ていたことを思い出しました。日本橋で開催ということでした。

それで高島屋の近くまで出かけてみました。

ところが今回のメインは、何やら有名なお店(問屋さん)ごとに商品が並べられていて、格調の高い着物や豪華な帯がほとんどでした。

半幅帯は、博多織のお店のところにちょっとだけあっただけでした。

もう一箇所、表がトルコブルーで、裏面が黒×グレーの幾何学模様のリバーシブル半幅帯を見つけましたが、帯の幅が太すぎて、ちびの私にはダメなタイプでした。

ということで、半幅帯は見つかりませんでした。

他のお店にも行こうかと思いましたが、不要不急の外出なので、あまりあちこち行かずに、ここだけにしました。

その後は、お隣の丸善へ。

こちらでアルバムを買うことにしました。

現在、うちの棚にはこんな感じで、昔の分厚いアルバムがあるのですが、このなかで良いものだけピックアップしたいのです。

それでこちらのコンパクトなアルバムにしてみました。写真では大きく見えますが、かなりミニサイズです。

写真はほとんど娘の子供の時のものですが、孫たちにプレゼントしたいと思っています。ママの可愛い頃写真を見て、喜んでくれるといいのですが。

日本橋には、無料PCR検査のテントもありました。

コロナの陽性者はだいぶ少なくなってきましたが、よほどの濃厚接触者以外は、症状がないと検査もしてくれないようなので、こういう無料のPCR検査があるのは、良いことですね。

帰宅した後は、テレビで大相撲の千秋楽を見ました。

照ノ富士と、妙義龍の直接対決も見たかったな。

*******

この日の装い。

セオアルファーの着物です。

帯は、オレンジ色の無地の千円帯に、レースを貼り付けたもの。

*******

一日一句

豪快なり 一本背負い 九月場所

(豊昇龍)

2021年9月26日日曜日

10分ヘアカットへ

諸事情により、今年の初めから、美容院選びに困っていました。

コロナ禍のため、遠方の美容院まで行く気にはなれないし、私の場合、すぐに髪の毛が伸びてしょっちゅうカットしないとならないので、高いお店は遠慮しています。

近場で良いところがないかと探して、目についたお店に何軒か行ってみましたが、どうも納得がいきませんでした。

前髪は切らないでと言ったのに短くされたり、頭のかたちにケチをつけられたり、嫌な感じの店員さんもいました。

たまたま昨日の新聞に、府中の伊勢丹跡にできたショッピングセンターのチラシが入っていました。するとその中に、10分でヘアカットをするお店がありました。

ということで出かけてみました。

こちらのミッテンというビルです。ドイツ語で「真ん中」という意味だそうです。

すごく色々なお店が入っています。家電からレストラン、100円均一、洋服屋さんまである気楽なところです。

10分ヘアカットのお店は8階にありました。一般は1200円だそうです。

お子様用にはかっこいい自動車のかたちの椅子もありました。

シニアは100円引きの1100円でした。

最初にマシンでチケットを購入。

私が行ったときは他のお客さんは誰もいなかったので、すぐにやってもらいました。

シャンプーも仕上げのブローもありません。ただカットするだけ。細かい仕上げは電気バリカンでやってくれました。その後にバキュームのような機械で、短い髪の毛を吹き飛ばしてくれました。15分くらいかかったかしら。

店員さんとの無駄なおしゃべりもなく、週刊誌もなく、すっきりしたものです。

カットする前はこんな感じ。襟足がボワボワでした。

10分カット後はこんな感じ。

技術がどの程度なのか判断できませんが、まぁ、自分でカットするよりは良かったのは確かです。

*****

一日一句

柿一口 伸びなきゃいいのに ショートヘア


2021年9月24日金曜日

法政大学 江戸東京研究センター特別展

先日、法政大学の江戸東京研究センターの特別展に行ってきました。

法政大学は、市ヶ谷駅から少し歩いたお堀端にあります。

校舎がいくつもありますが、こちらは九段北校舎。

この展示会は4つのパートに分かれていて、それぞれ別の会場で開催されていたので、そこを歩いて移動するだけでも結構、暑くて大変でした。

展示会を簡単に紹介すると、

A.水都 江戸東京の復元

B.水辺の営みの紹介

C.現代に残る江戸の風景

D.東京の空間的資源の紹介

といった内容でした。

私は東京の川や橋に興味があるので行ってみましたが、想像していた内容とはちょっと違っていました。

それでも江戸時代の芝居小屋は海のすぐ近くにあり、小舟からお芝居を見ていた様子、浮世絵に描かれた江戸の暮らし、昭和の銭湯の様子などの展示があり、こういういろいろな手法の研究があるのか、と面白く思いました。歴史と地図、そして人間の暮らしが多方面から研究されていました。

こちらはちょっと古めかしい銭湯の様子。

これらの会場を4つ回り、スタンプラリーが完成すると、記念品がもらえるというので、回ってみました。

お土産は、こちらのうちわでした。

市ヶ谷八幡神社だそうです。

そして展示とは別ですが、嬉しかったことがありました。それはボアソナード・タワーという高層校舎の26階から東京の風景が眺められたことです。

とてもきれいでした。



新宿の都庁やビル群もよく見えました。

法政大学は学生数も多く、校舎も新しく立派な設備がたくさんありました。
以前、田中優子先生が総長だった時、講演を聞きにいったことがありました。

この日は祝日のため、学生の姿はほとんどありませんでしたが、平日でもオンライン授業が続いているのでしょうか。これだけ立派な設備があるのに、なんだかもったいないように思いました。

ただし私にとってはお天気もよく、そして人も少なく、ラッキーでした。

*******

一日一句

秋の日に キャンパス巡る 江戸東京



2021年9月22日水曜日

四者面談

母のいるホームの隣は、老人病専門のお医者さんです。

そこでいつも定期的に診断してもらっています。

そのお医者さんが私と面談をしたいというので、病院まで出かけてきました。

集まったのは、お医者さん、看護婦さん、ホームの介護責任者、そして私の四者でした。

お医者さんから母の現状を説明していただき、お互いの認識を共有して、今後の対応に備えようという内容でした。

お医者さんも介護士さんも、母のことを12年も見ていただいているので、いろなことをよく分かってくれています。

私は必要以上の延命治療は望まない、自然にしていただきたいということを述べました。

その話の中で、関連施設でお年寄りが高熱が出たそうですが、コロナ禍のため、救急車を呼んでも、診てくれる病院が全然見つからなかったということを聞きました。コロナ患者が減少して、少しは医療事態が改善されたのかと思いましたが、まだ全然ダメなようでした。

コロナ禍にあって、母の状態がどのようになるか、分かりませんが、気に入った施設で穏やかに最期を迎えられたら、と思っています。

細かい気配りをしてくれるホームの皆さんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

*******

一日一句

秋彼岸 これから母の 最終章




2021年9月21日火曜日

月は東に 日は西に

今夜は「中秋の名月」だそうです。満月が見られるのは8年ぶりだとか。

ただし、夕方から天気が悪くなるそうで、今夜、きれいなお月様が見られるかは分かりません。

こちらは、昨日の夕方に見た月です。

お隣のマンションの後ろの東の空から、満月に近いきれいなお月様が昇っていくのが見えました。

そして少しすると、西の空には、富士山のシルエットが夕焼けの中にきれいに見えました。

「月は東に 日は西に」という名句がありますが、これは与謝蕪村の「菜の花や 月は東に 日は西に」の一部なのです。季節は春ですね。

今夜はお彼岸も近いので、「彼岸花 月は東に 日は西に」がぴったりかもしれません。

いつの時代であれ、どこの地域であれ、満月は夕方になれば東の空から昇り、太陽は西へ沈みます。

大きな事件があった時でも、大きな災害があった時でも、何も起こらない時でも、つまらない毎日であっても、月も太陽も間違えることはありません。

*******

「一日一句」

蕪村のパクリですいません。

彼岸花 月は東に 日は西に


2021年9月19日日曜日

歌川国芳「憂き世に笑いを!」

先日、原宿にある太田記念美術館に行ってきました。ここは浮世絵専門の美術館です。

江戸時代末期に活躍した浮世絵師・歌川国芳の作品展でした。

今年2021年は、ちょうど国芳の没後160年に当たる記念の年だそうです。

数日前、この展覧会の記事が新聞に載ったためか、会場はかなり多くのお客さんがいました。

国芳は、若い頃はあまり売れない絵師だったそうです。ところが、30代になって水滸伝シリーズで人気が出ました。その後は美人画、風景画、役者絵、風刺画などさまざまなジャンルの浮世絵を描き、65歳で亡くなったそうです。

なかでも風刺画は、人間の代わりに猫や雀、野菜や植物などを人に見立て、歌舞伎や東海道五十三次などを描いていて、とても面白くて、吹き出してしまいそうなものばかりでした。

当時は天保の改革が行われ、また地震などの自然災害やコレラの流行など、閉塞感のある時代だったようですが、国芳はそんな世間の風潮を超越したような絵画をたくさん生み出していました。

現代も、コロナ禍で暗い話題の多い時代ですが、国芳の絵にはパワーと笑いがみなぎっていて、絵を眺めていると、非常に明るい気持ちになれました。

私は葛飾北斎は天才だと思いますが、歌川国芳は奇才というか鬼才というか、とにかくすごく才能のある人だと思います。

この展覧会は前期と後期に分かれています。前期は9月26日まで。後期は「武者と風景」です。

美術館は原宿駅の近くにありますが、古い駅舎もなくなり、明治神宮の鳥居の前には、なんとカフェまでが登場していました。

抹茶ラテなるものをいただきましたが、高いだけでそれほど美味しいものではありませんでした。

こちらは変わらぬもの。

明治神宮の南参道近くにあり、山手線をまたぐ橋です。

風格がありますね。

最近は川に架かる橋にはあまり行けないので、その代わりにこちらの橋を写してみました。

*******

この日の装い。

銀座結びにしてみました。今まで家の中で銀座結びの練習をしていましたが、外出は初めてでした。後ろの形が崩れるのではないかと、心配でした。座るときは、あまり後ろに倒さないほうがよいですね。

着物は英の高級ポリ着物のリサイクル品。

帯は千円程度の麻。あまり長くないので、銀座結びにしやすかったと思います。

小ぶりに結んでみました。

*******

一日一句

猫たちも 憂き世を笑う 浮世絵展