2018年6月30日土曜日

「きもので夏を楽しむ」

神保町にある共立女子大学博物館で開催中の「きもので夏を楽しむ」▼に行ってきました。

共立女子大学には多くの日本や西洋の服飾や工芸品、美術品が収集されています。
去年が創立130周年ということで、博物館として開館されたそうです。

ここに入館するためには、受付で入館手続きをして、名札をもらって、そして入ります。
その名札がないと、エレベーターも動きません。
やはり大学なのでセキュリティはしっかりしていましたね。

エレベーター前の壁がとても素敵でした。



地下にある博物館はそれほど広くはありませんでしたが、貴重な夏着物などが30点ほど展示されていました。
見学者は他には誰もいなかったので、じっくりと鑑賞してきました。


江戸時代から明治・大正にかけての夏着物の展示でした。
お武家様の奥方やお嬢様が着用されたと思われる素敵な着物がありました。
絽のもの、麻など、どれも涼しそうな色合いで、見事な刺繍が施されていました。

ほとんどは大人の女性の着物でしたが、子供用の一つ身という着物にも、ちゃんと刺繍がしてありました。

昔のものでも、保存がとても良い状態でした。

館内は撮影禁止でしたので、パンフレットから写真を拝借しました。
こちらは裾に鯉が泳いでいるもの。とても素敵な色合いでした。


こちらは萩の花の帯でした。
大正から昭和にかけてのものだそうです。


昔の日本は、現代に比べたらそれほど暑くはなかったとは思いますが、それでも刺繍がたっぷりある着物をきちんと着ていれば、やはり暑かったでしょうね。
せめて色や模様で涼しさを求めていたのだろうと思いました。

この展示会は7月31日まで開催中です。

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この日の装い。

とても気温が高くて、風も強い日でしたが、せっかくの夏着物展ということで、絽の着物と帯にしました。


着物は「きもの交換会」でいただいてきたもの。
どなたかのおばあさまが着ていらっしゃったそうですが、とにかく小さい。
おはしょりがぎりぎりでした。
でも水玉模様が可愛いので、頑張って着てみました。

帯は地元のリサイクルショップ(雑貨や洋服を売っているお店)の2階にある着物コーナーで見つけたもの。


行った時は雨が降っていたので、お店のおばさんに「雨の日サービス」と言われて、3000円で買った絽の帯です。
桔梗の絵でしょうか。
たれがものすごく長くて、桔梗の絵柄をもう少し上の方から出そうと思うと、布が余ってしまいます。
締めるのに苦労しました。

2018年6月29日金曜日

「はじめての古美術鑑賞」

「はじめての古美術鑑賞」という魅力的なタイトルに魅かれて、根津美術館▼に行ってきました。


外はかなり暑い日でしたが、美術館の竹の塀の中に入ると、涼しさを感じました。


今回の内容は、漆の装飾品がたくさん展示されていました。


漆というのは、なんと縄文式時代からあったそうです。
その頃から、赤や黒という色は人間を魅了する色だったのでしょう。

その後、奈良時代になり、中国から美しい漆器が入ってきました。

漆の技術の紹介がいろいろとありましたが、私が知っていたのは「蒔絵」と「螺鈿」だけでした。
他にもとてもたくさんありましたが、違いがイマイチ分かりませんでした。
梨子地、高蒔絵、平文、葦手、堆朱、堆黒、存星などは技法の名前です。


それにしても、人間というのは、いろいろと装飾を思いつくもののだな、と思いました。
ただの箱や、ただの器も、細かい装飾をすることによって、美しくなり、そして価値が上るものですね。

根津美術館は素敵なお庭も有名です。
ちょっと暑かったのですが、庭を散歩してきました。

こちらは室内から外を写したもの。


きれいに手入れされたお庭です。


池もあるのですね。


この形、京都の渉成園でも似た形の塔を見たことがあります。


こちらは京都の渉成園で見た塔。


写真を写していただけそうな人がいなかったので、ガラスに映った我が身を写しました。


この日は私にしては珍しく、外食をしました。
表参道にある「とりよし」というお店でした。


つくね重をいただきました。


真ん中にある白い丸いものは、ポテトサラダです。
アイスだったら、良かったのにな。

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この日の装い。

ポリの単衣です。


これはネットで格安の反物を見つけて、ゆめこもんさんで仕立てていただいたもの。
ポリの着物は、普通の人なら仕立て上がりで良いのでしょうけれど、私はなにせサイズが特殊なので、いちいち仕立てないと着られないのは不便ですね。
なんとなくワンピース風です。


帯は高幡不動の骨董市で見つけたもの。
紺色にシルバーのお月さんのようなまん丸のものが刺繍してあります。
お太鼓に、3つの丸をうまく出すのが難しいですね。


2018年6月28日木曜日

2018梅雨どきの京都 8「下鴨神社」

下鴨神社に行ったのは、2009年の12月▼、さとさんに連れて行っていただいた時以来でした。
その時は「糺の森」の紅葉が素晴らしかったのですが、今回は梅雨時とは思えないほど、見事な晴天でした。

下鴨神社というのは、正式名は賀茂御祖(かもみおや)神社というそうです。
世界遺産に登録されています。
こちらは楼門といって、寛永年間に造られた建物だそうです。


この神社は、なんと紀元前に造られたとか?
縁結びの神社ですが、その人の生まれた干支によって運勢が違うそうで、干支ごとのそれぞれの小さな神社がありました。

こちらは、手前にある河合神社。
美人祈願で有名だそうですよ。


神社の境内も清々しい気分になれましたが、それよりきれいだと思ったのは、鴨川の風景でした。
飛び石の上を歩く子どもたち。


川べりをジョギングをする人。


とても気持ちの良い風景でした。


この辺りは三角州になっていて、右側は高野川、左側は鴨川(賀茂川)です。

実は、前日の天気予報では、この日はかなり暑くなると言われていたので、前日に京都駅前のたんすやさんで、絽の着物を3000円で買っていたのです。
それが当たりました。

ゲストハウスで写したものです。


帯は前の日に締めていたのと同じものですが、意外とこの着物にも合いましたね。
ポリ着物ですが、とにかく涼しくて助かりました。


旅先で着物や帯を買って、そのまま着用してしまうことは、よくあります。



2018年6月27日水曜日

謡音読会 2018年6月「敦盛」

先日の謡の音読会は、有名な「敦盛」でした。
敦盛は、平家物語に登場する若武者で、笛の名手でしたが、一の谷で源氏の熊谷直実に打ち取られてしまった悲劇の主人公です。
今回は、ただ読むだけではなく、先生がいろいろと趣向を凝らして紹介してくださいました。

最初に、子供向きの能の絵本を見せていただきました。
敦盛の話を元にした「青葉の笛」▼という絵本でした。


「お能の絵本シリーズ」というのがあり、その第3巻です。
今はこういう絵本もあるのですね。

その後はいつものように音読と解説、そして二つのグループに分かれて役割ごとに音読をして、最後はほんの少しだけ謡いました。

最後は、先生の息子さんがまだお小さい頃(小学生くらい?)のときに、舞台で敦盛を演じたビデオを見せて下さいました。
さすがに血筋というのでしょうか、すばらしい舞でした。

音読会は公民館で行われています。
玄関には七夕の飾りがありました。


短冊には「いつまでも健康でいられますように」とか「ボケないように」とか書かれていました。
お年寄りが多いところだということが分かりますね。

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この日の装い。

それほど暑くはなかったので、単衣の紬にしました。


これはネットで購入した小豆色の着物ですが、なかなか合う帯がなくて、あまり使用していませんでしたが、先日も使ったBerry工房さんのレース帯▼を合わせてみました。
すると、ちょいとダサかった着物も、かっこよく変身できました。


この帯は、どんな着物にも合いそうですね。

2018年6月26日火曜日

2018梅雨どきの京都 7「甘いもの」

京都に行く楽しみの一つは、甘いものを食べることです。

まずは雑誌にも紹介されていた「木と根」▼というお店。
四条烏丸から少し歩いたところにありました。
私はMAPを頼りに歩きましたが、近くには因幡薬師というお寺があり、ここを目当てに行けば分かりやいと思います。

お店の外見は、洒落たブティックのような感じでした。


ドアを開けて中に入ると、手前は雑貨屋さんのような雰囲気でした。
お皿やマグカップなどがあったかしら、あまりよく見ませんでしたが。

そしてその奥が喫茶コーナーです。
かなり狭いです。
古い本が所狭しと積まれていました。
黒板に、本日のかき氷の内容が書かれていました。


ケーキセットなどもありましたが、もちろん私はかき氷を注文しました。
熱いお茶と一緒にでてきました。
マンゴーやキーウィー、いちごなどのフルーツのてんこ盛り。
それに白インゲン豆が少し乗っていました。


うーん、これで1400円でしたよ。
おいしくない、という訳ではありませんでしたが、私はやはりかき氷は、小豆味が一番合うと思いましたね。

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翌日は下鴨神社方面に出かけたので、有名なみたらし団子のお店に行ってみました。
「加茂みたらし茶屋」▼です。


私が頼んだのは、ちょうど6月だったので、季節限定の「みなづき」。
白いういろうの上に、小豆を乗せて、三角に切ったものです。
本来は6月30日の夏越の祓(なごしのはらえ)にいただにいただくそうですね。
三角の形は、魔よけの意味もあるということでした。
それと水ようかんがセットになったものをいただきました。
みなづきはもちもちとしておいしく、水ようかんはわりとあっさりとしていました。


こちらは名物のみたらし団子。
普通のお団子よりも一つの団子が小さくて、5個連なっています。
たれがすごくたっぷりとかかっていました。


旅先で食べたものの味は忘れられませんね。

2018年6月25日月曜日

2018梅雨どきの京都 6「隋心院」

勧修寺で花の庭園を鑑賞▼した後は、また小野駅に戻り、反対方向にある「隋心院」▼に行きました。


隋心院は、真言宗のお寺で、弘法大師の弟子の仁海僧正という方が991年に創建したお寺だそうです。ずいぶんと古いお寺なのですね。
その後、後堀河天皇の時から門跡寺院となりました。


この辺りは、小野一族が栄えたことから、絶世の美女として名高い小野小町ゆかりの寺となっています。
百人一首でもお馴染みの「花の色はうつりにけりないたづらに・・・」の句が刻まれた歌碑もありました。


境内には、小町に寄せられた多くの恋文を埋めたという文塚もあるそうです。

お寺は、梅林の奥にありましたが、あまり観光客を意識しない普通のお寺と言った感じでしたね。


建物の中からは、お坊さんたちの読経の声が聞こえていました。


ここも訪れる人は少なかったですね。


「極彩色梅匂小町絵図」という障壁画がありました。4枚つづりでした。
なんだかここだけ色鮮やかで、ちょっと他の風景とはそぐわないような感じもしました。


2009年の作品だそうです。
これは小野小町の一生を描いたもので、それによると彼女は秋田県生まれだったとか。
秋田美人だったのですね。

外には小野小町が使用したという井戸(?)というのがありました。


小野小町は、ここで顔を洗ったのでしょうか。


この後は、醍醐寺に行くつもりでしたが、空模様がちょっと怪しくなったので、また地下鉄に乗って、三条京阪まで行ったのでした。

(この項、続きます)

2018年6月24日日曜日

「浮世絵にみる江戸の暮らし」4

今回の市民カレッジ講座の内容は、浮世絵に描かれたペットについてでした。

ペットと言えば犬や猫が思い浮かびますが、浮世絵にはそれ以外にも小鳥や金魚なども描かれていました。
またペットではありませんが、ゾウやラクダ、ヒョウなどの舶来の動物が描かれていた浮世絵もあります。

まずは犬から。
浮世絵に描かれた「南総里見八犬伝」です。


犬は、「花咲かじじい」にも登場しますね。
また犬は安産の象徴なので、明治の錦絵新聞で三つ子の様子を描いた記事にも犬が描かれていました。

ただし江戸時代には「生類憐みの令」のため、お犬様が大事にされていたので、一般の人間はそれほど犬を飼うことはなかったそうです。「犬目付」という役職もあり、犬を飼うのは面倒だったのかもしれません。

猫は多くの浮世絵師に描かれました。
歌麿や北斎、広重などもいろいろな場面に猫を登場させていました。
なかでも歌川国芳という人はよほどの猫好きだったのか、ものすごくたくさんの猫を描いていました。

また猫はペットとしてだけではなく、ネズミよけとしても大事な仕事をしていました。
とくに養蚕業ではネズミは大敵だったので、猫はよく描かれていたそうです。

面白かったのは「二股」の尻尾をもつ「化け猫」ですね。
行燈の油をなめている場面がよく使われていましたが、この油は魚の油だったので、猫が好きだったそうです。
化け猫は三毛猫に決まっているそうですが、赤い絵の手拭いをかぶっていて、とても目立ちます。


「東海道五十三次」になぞらえた「猫飼好五十三疋は最高でした。
とんちが効いていて、おまけに猫の生態をよくわかっていて、絵もよく描かれていて、とても楽しませてくれるものでした。


次回は「双六でたどる江戸の最新流行」の予定です。

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この日の装い。

蒸し暑い日でしたので、叔母が着ていた藍色の結城縮(?)にしました。


いかにもザ・昭和という着物なので、帯を現代風なものにしました。
私が愛用しているBerry工房▼のレース帯です。
お太鼓の部分と、前の部分にレースが施されています。
下の生地がサテンのようなので、色の変化が楽しめます。


一緒に市民カレッジを受講しているTさんが、市役所の前庭で写してくださいました。


とても締め心地がよく、またいろいろな着物に合わせやすい帯です。
そういうのが一本あると、とても便利ですね。