今回のフィールド・ワークは、気象学が専門の教授による、気象観測地変遷の歴史を探るテーマでした。
かつては徳川将軍家のお城であった江戸城の本丸に、気象台があり、ここで風速等を測っていたとは信じられないかもしれませんが、今回はその歴史を眺めてきました。
まず最初に、竹橋近くで桜の標準木を見学。現在は靖国神社内にありますが、それができる前はこちらで観測していました。
その後、お屋敷はホテルオークラになったので、あちこち移転先を探したところ、地盤が強固で見晴らしが良く、近くに鉄道がないという理由で、皇居内に移転することになりました。
皇居はかつての江戸城があったところです。
こちらが天守台。
この場所に、明治14年(1881)から42年間にわたって、気象台があったのです。
高さも気象観測にはちょうどよく(約29メートル)、周囲に遮るものがないので、風速や風向、気温を測るには最適でした。
それにしてもお城だったところで気象観測をするというのは、どのような理由だったのでしょう。
それは明治維新後、欧米に対して科学技術で遅れをとっていたので、近代国家体制を整えるためには、気象台が必要だったのです。
江戸城が皇居になったことで、結果的に都市の開発から守られて、緑の環境を保持することができたわけですね。
その後、1923年の関東大震災後には竹橋に移転。
さらに1964年(昭和39)には千代田区大手町に移転。この場所は、現在は取り壊し中です。
そして現在は2014年(平成26)から、北の丸公園で気象観測が行われています。
気象庁はあちこち移転してきた歴史があったのでした。






