2015年4月30日木曜日

織物展とランチ@国立

国立(くにたち)の「ギャラリービブリオ」▼では、和裁士さんの仕立て実演ライブ▼と同時に、お隣のお部屋では堀口度子(のりこ)さんの織物展も開催中でした。


堀口さんは、平成26年度の「日本民藝館展」奨励賞を受賞された作家さんです。
こちら▼

このような状態のものを、ご自身で紡ぎ、ご自身で染色して、ご自身で織られるとのことでした。


その織り方は、八重山地方に伝わる技法だそうです。


上布とは、細い麻を織り、張りのある上等な麻織物のことです。
縞や絣模様などに織られ、とても軽やかで涼しいので夏の和服に使われ、非常に高価な品です。


着物用に織られたもの、帯、ショール、タペストリーなどに織られたものが展示されていました。


どれもとてもしなやかで、美しい光沢を持ち、上品な色でした。

この日の翌日には、子供対象の糸紡ぎのイベントも催されるということで、糸車が置いてありました。

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この日の装い。

木綿縮緬の藍色の型染単衣です。
ちょっと身幅が広いのですが、せっかくの美しい模様をそのままにしておきたいので、お直しはしなことにしました。


帯は無地の帯に、トルコレースを貼り付けたもの。
1000円の帯で遊んでみました。


仕立て実演ライブと織物展を拝見した後は、和裁士さんのお友達がやっているという「国立茶寮Lent(レント)」というお店に行き、ここで遅いランチをいただきました。

メインはお茶だそうですが、手づくりのお料理もおススメです。

私はおにぎりとお惣菜、味噌汁、漬物というおにぎり定食をいただきました。


食事の前ににんまりとしているところです。

手前のお盆にあるのは、kimono熱さんが注文したお肉の定食。
ロール巻きのお肉の中に野菜が詰まっていました。


デザートは、小豆入りのケーキ。


二人でおいしい料理をいただきながら、その前に見た和裁士さんのプロの技について熱く語り、着物談義は尽きないのでした。

和裁士さん、織物作家さん、レストランの調理師さん、どなたも女性がご自分の力で挑戦されている姿が見えました。
素敵な女性が増えていることは嬉しいですね。




2015年4月29日水曜日

和裁の仕立てライブ@国立

和裁士のUさんから、「仕立ての実演ライブがあるのでどうぞお越しください」というお誘いを受けました。

Uさんは「ツヅクキモノ」▼という仕立てのユニットを組んで、あちこちで和裁を教えたり、和小物を販売されたり、いろいろとイベント活動をされていらっしゃる方です。
私はたまたま、巣鴨で開かれていた着物や小物の販売会で帯留のワークショップ▼でお目にかかり、ユニークな活動をされているのだなと思っていました。

それで先日、国立のビブリオ▼という民家ギャラリーまで、仕立てのライブに行ってみることにしました。
ひとりで見学するのはもったいないので、「お直し教室」に一緒に参加しているkimono熱さん▼を誘って出かけました。

こちらがビブリオです。
ちょっと前の普通の一軒家をギャラリーに改造してありました。


ここの和室で仕立ての実演が始まりました。

まず最初は道具の紹介から。
ものさし(くじら尺)は2尺差しと1尺差し、合計3本が手元に用意されていました。
写真の右上は、「こて」です。電気で温めるお釜に入れておき、使うときは取り出して使用します。
写真の右下は、霧吹きですが、普通に市販されているものだと、霧の粒子が大きくて、シミができてしまうので、左のような圧力を加えて使用するものの方が細かい霧が出て良いそうです。


この後は、和服を仕立てるときの反物の扱い方を教えていただきました。
まずぐるぐる巻いてある反物を広げて、色あせや傷の有無やなどを丁寧に調べます。

下の写真は反物の縮小版で紹介していただきましたが、身ごろや袖、おくみなどに当たるところの絵柄などを確かめます。


こちらは、そのミニ反物を仕上げた様子です。
着物は、洋服を裁断するときとは異なり、丸く切ったりすることがないので、生地を無駄なく使えます。とても合理的に使われているのが分かります。


こちらは、ライブの司会進行役の「物語屋」さん▼です。
私たちと同じような素人の立場から、和裁士のお仕事を分かりやすく説明してくれました。


いよいよ実演です。
仕立てのポーズは、関東風と関西風があり、関東風は男仕立てといって、足を上げてそこに布をはさんで縫い上げます。ちなみに関西風は女仕立てといって、普通に座って縫う方法です。


Uさんは仕立ての実演に入ると、それまでのにこやかなお顔からは一変して、プロの仕立て人の顔に変化しました。
二枚の布をきっちりと合わせ、針に糸を通し、ものすごいスピードで縫い上げて行きました。
カッカッカとまるで機関車の走るような音を出しながら、左右の手を上下にあげおろしして、運針をしていました。
そして「こて」でしっかりとキセをきかせ、またお袖の丸みをつけるところは、丁寧に形を作っていました。

目の前で繰り広げられるシーンは、これまでの「お裁縫」のイメージとはまるで違っていて、ミシンよりも早く正確に縫っているような感じでした。


和裁士さんが縫っている間は、物語屋さんが弾き語りをして、着物にまつわる物語を語ってくれました。
着物については、誰でもがひとつは懐かしい思い出があると思うのですが、物語屋さんの語る落ち着いた柔らかいお声が、ピーンと張りつめた作業の空間を暖かく満たしてくれました。


さて、七五三の女の子の着物が出来上がりました。
「やったね」という表情をされていますね。


ライブが終わってゆっくりとされると、Uさんの表情も穏やかな女性の顔になりました。

そして参加者からの質問を受けました。
たとえば、待ち針を使わずに普通の針を使うのはどうしてか、右手で針を持ち左手で糸を通すのは何故か、などという質問にも答えていただきました。

参加者はかなり年配の方から、10代後半くらいの若い方まで色とりどりでしたが、みなさん、それぞれに和裁には思いがこもっているようで、とても充実したよいライブだったと思います。
素敵な空間で、豊かな時間を過ごすことができました。

私自身は運針も苦手、仕立てなどまるで分からない素人ですが、それでも昔、母が近所の人や親戚のために仕立てやお直しをしていたところを見ていたので、とても懐かしい感じがしました。
実家には、仕立て台やこて、色とりどりのきれいな糸があったことも思い出しました。


kimono熱さんには、物語屋さんとも一緒の写真を撮ってもらいましたが、こちらの写真は私が眠った顔をしているので、ちょっと小さ目に。


ツヅクキモノでは、あちこちで仕立てのイベントや子供向きの運針教室なども開いているそうですので、是非、この目で確かめていただくことをお勧めします。

「手仕事」のすごさに感動すること、請け合いですよ。

*ブログ公開後に、一部、加筆修正いたしました。



2015年4月28日火曜日

「ガラシャ」

このところ、読書案内が少なかったのですが、決して本を読んでいなかったということではなく、読むのに時間がかかっていた本と格闘していたということです。

私は本を読むのは割と早い方なのですが、今回の「ガラシャ」はすごく時間がかかり、それでもよく理解できず、2回読み直しましたが、まだ私の頭の中ではまとまりがつきません。

この本の著者は、宮木あや子さんという方ですが、初めて読んだ人なので、文体がすっと頭に入らないというか、比喩はうまくないのですが、映像のような文章の方でした。時系列がはっきりしなくて、あれこれ考えながら読みました。


ガラシャとは、細川ガラシャのことですが、私は恥ずかしながら、キリシタンになった江戸時代の女性という程度の認識しかありませんでした。

この方、実は明智光秀の娘だったのですね。
そして、ウルトラ級の美貌の持ち主だったようです。

彼女・玉子は信長の媒酌により細川忠興に嫁いでいたのですが、しかしその信長を本能寺で討った明智光秀の娘ということで、国賊扱いされました。
そんな嫁がいては困るということで、細川家から丹後の山奥に蟄居させられてしまいます。

そこはほんとにひどいところで、それまでのお姫様生活とは打って変わった貧しい幽閉生活でした。

ところがそこで出会った男に恋をしてしまい、悶々として狂おしい日々を送ります。
といってもプラトニックな関係でしたが、結局、彼とは別れることになります。

この時代、身分制度がきっちりとしていたため、武家の女性はその家で働く庭男に一声かけただけで、その男は主人から首をはねられてしまうという世の中でした。

そしてそのことで、玉子は声を失ってしまいます。

ここに登場するのが、ガラシャの侍女でマリアという洗礼名を持つ女性・糸。
ガラシャよりも3歳年下ということですが、彼女の導きにより、女主人の玉子も洗礼を受けることになります。
小説の中では、このマリアの供述がメインになっています。

そして教会のパードレ(神父)と出会うことにより、玉子は声を取り戻すことができたのでした。

読んでいて、こちらまで胸が苦しくなるような小説でした。

狂おしいほど好きな男性がいても、その男とは結ばれず、夫の子供は何回も身ごもってしまい、機械のように子供を産むというのは、現代からは想像がつかないですね。

宮木あや子さんという人は、狂おしい恋、閉塞した状況での恋愛を描くのが得意な方のようです。

この人の他の本を読みたいかと言われると、ちょっと、という感じかしら。
おまけに表紙がアニメのようで、中身の歴史小説とは、そぐわない感じ。

でもガラシャさんのことが少しは分かったのは、良かったですね。



2015年4月27日月曜日

埼玉にて

数年前に結婚した娘は、埼玉県内に住んでいます。

以前は、「ダサイタマなんて住むのは嫌だ」とか言っていましたが、住めば都のようで、仕事に行くのも便利だし、物価は安いし、保育園や図書館も近くにあるし、子供の医療費は無料だし、階下はスーパーだし、というので結構気に入っているようです。

ただし、東京の多摩地域にある我が家からは、どの路線を使っても1時間半以上はかかってしまうので、会うことはたまにしかありません。

たまたま私が何かのブログで見た「埼玉にあるユニークなリサイクルショップ兼カフェ」というのが、娘の住いのすぐ近くにありました。
それでいつか行ってみたいと思っていましたが、先日、実現しました。

「おるがんモール」▼というところです。


外観はかなり古いさびれた建物で、ちょっと知らないと入りにくい感じがしましたが、勇気を出して入ってみました。

入り口には、何に使用するのか分からないものも置いてありました。
こちらは、おまけについてくるような雑貨類がかごにざっくりと入っていました。


古いアコーディオン。


何やら得体のしれないものもたくさん置いてありました。


不思議な空間でした。

店内の手前には喫茶コーナーがあり、そこで注文をします。
パン類、飲み物類、スープなどがあり、好きな席で待って下さい、というので、奥の席で待っていました。

広い店の中には、アクセサリーなどの手作り品の委託販売や、リサイクル品が所狭しとぎっしりと置かれていました。あまりの数の多さに圧倒されました。
着物や帯や和小物も少しありました。
写真を撮るの忘れたほど、多種多様ないろいろなものを扱っているようです。

ここでは他にもヨガ教室やハーブ教室などもやっているようでした。

食事をしながら、娘と久しぶりにゆっくりとおしゃべり。

その後、娘の家に行き、新兵器のルンバを見せてもらったりしました。
仕事をしながら子育てをするには、ルンバと浴室乾燥と食器洗浄機が三種の神器だそうです。
うまく利用しているようでした。

こちらのごちゃごちゃは、孫の大好きなマリオのおもちゃ。
この5倍くらいありました。
何だかよく分かりませんが、たくさん集めているようです。


その後、一緒に孫の保育園までお出迎え。
元気に遊んでいたようです。

夏の終わりには、次の子供が生まれる予定です。
下の子供をかわいがってくれるといいですね。

家にいたときは何も手伝いもせずに、のうのうと暮らしていた娘ですが、今では仕事をしながらしっかりと料理や家事をこなし、ママ業をやっている姿を見ると、人間は変わるものだと思います。
それも、しっかりと支えてくれるお婿さんや、子育てに理解のある会社の体制などによるものでしょう。まわりの皆さんに、感謝しないとね。

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この日の装い。

赤紫と水色のようなグレーの花模様の薄手の小紋です。


帯は、大人可愛い普段着物通販「KIMONO MODERN」▼の白い木綿帯です。
ここの品は、リーズナブルなお値段で、ふだん着にはちょうどよいものがあるので、よく利用しています。



2015年4月26日日曜日

綿縮緬藍型小紋単衣

私の住んでいる市の東部方面には、ちょっとおしゃれな街があります。

仙川といって、武者小路実篤のおうちがあるところとしても有名ですが、白百合女子大学や桐朋学園などがあり、そこは同じ市内でも電話番号が都内と同じ03で始まるというので、ちょっとランクが上(?)のようなところです。

その仙川の駅近くにある「ギャラリー蔵」というところは、100年以上前の蔵を改造したギャラリーだそうで、いろいろなイベントが開かれているところです。


そのギャラリーで、着物リメイクの展示販売があるというので、ちょっと覗いてみることにしました。

こちらのポスターは手描きだそうで、センスがありますね。


ただ、私は古い着物は着物のまま、着るほうが好きで、洋服やバッグに加工したものは、それほど興味を持つことは少ないタイプです。

ギャラリーの中は、いつもは調布の「カウカウスージー」というお店が引っ越してきたような様子でした。

1階ではリメイク製品がたくさん展示されていましたが、私は2階にある着物の方に目が行きました。

着物の数は少なかったのですが、どれもかなり質の良さそうな、大島紬や江戸小紋などでした。
呉服屋さんの畳紙に包まれて、ひっそりと置いてありました。

私がすぐに目についたのは、藍色の型染の着物でした。
身幅は少し広かったのですが、それ以外は小さいサイズで、裄も丈もちょうどぴったり。
木綿の縮緬の単衣で、着るとさらりとしていい気分でした。

こった型染が縦に並んで、羽織ってみると、少しはスラリと見えるようでした。
このような細長い型の着物は、今はほとんど手に入らないのだとか?


お店の人もよく似合うと言ってくれて、まんざらではありませんでした。

ただし、お財布の中にあるお金だけでは足りなかったので、急いで銀行に走り、お金を引き出してきました。

おまけにお店のオーナー(お母様と娘さん)は、私の住んでいるところのごく近くに住んでいらっしゃるということも分かり、親しみが湧きました。

ちょっと散財してしまいましたが、こういうのって出会いなんですよね。

「カウカウスージー」については、こちらの調布FMのレポート▼に出ています。

着姿はこちら。

少しは背が高く見えるかしら?

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この日の装い。

おなじみの遠州木綿です。


帯は、数年前、靖国神社の骨董市で見つけた洒落袋帯です。
シャリシャリとした布で、気分がよくなる帯です。





2015年4月25日土曜日

「美術館建築を楽しむ」2 ~都会人のオアシス~

今度の市民カレッジ「美術館建築を楽しむ」の第2回目に行ってきました。

簡単なメモを残しておきます。

といっても、今回も途中で眠ってしまったし、筆記用具を入れたつもりが見つからず、仕方なく化粧ポーチに入っていたまゆ墨でメモを取った(!)という状況だったので、あまりあてにされませんように。

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今回は東京にある美術館の説明とその建築にまつわるお話でした。

◆三菱一号館美術館▼
東京駅丸の内近くにある赤レンガの美術館。
1894年に建てられて、1968年に解体された建物を、2010年に復元したものです。
今は免震構造に作り直してあります。
もとの設計はジョサイア・コンドルというイギリス人でした。
彼は明治時代、20代の頃に来日して、東京大学で日本人の建築家を育て、明治以後の日本建築界の基礎を築いた人です。
クイーン・アン様式という18世紀イギリス風の建物で、当時は賃借オフィス・ビルで、縦割り(ワンフロアごとではなく、縦に一つの会社が利用する)だったそうです。


◆ブリヂストン美術館▼
東京駅八重洲口にあります。
ブリジストンの創業者・石橋正二郎が所蔵していた美術品が展示されています。
主な作品は、20世紀の西洋絵画と、明治以降の洋画。
石橋の小学生の図画の先生だった坂本繁二郎から、郷土・久留米の先輩である青木繁の作品をなんとかして収集してほしいという依頼があり、それから石橋の収集が始まったそうです。
そして青木繁の作品をたくさん保存するようになり、美術館へとつながったそうです。
他にもマチスの絵などがたくさん収蔵されています。
2015年5月18日より新築工事のため、数年間休館になりますので、行くのなら今のうち。
ここのカフェ「ジョルジェット」はおススメとのこと。この店の名前は、ルノワールの「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」が由来です。

◆大倉集古館▼
ホテルオークラに隣接している美術館。
日本で最初の私立美術館で1928年築。
明治から大正にかけて活躍した実業家の大倉喜八郎・喜七郎親子二代によるコレクションが収蔵されています。
設計は伊東忠太という建築家です。
この人は法隆寺が日本最古の建築であることを学問的に研究して、建築家としては初めて文化勲章を受章しました。築地本願寺の設計もしています。
変わったものが好きで、妖怪のような象などを設置した独特な建築をしていました。
2014年4月より改修工事のため、4年間の休館予定です。

◆日本民芸館▼
駒場東大近くにあります。
「民藝」という新しい美術の概念の普及と、民藝運動の本拠地として、柳宗悦(むねよし)により企画された美術館。
どっしりとした構えの建物です。
民藝運動に参加したバーナード・リーチ、濱田庄司、河井寛次郎、芹沢銈介、棟方志功などの工芸作家が、ここを拠点として日本の近代工芸界に大きな流れを作っていきました。


◆松涛美術館▼
渋谷区松濤の住宅街の中にある区立の美術館です。
白井晟一という哲学者でもある建築家の設計。
若い時にヨーロッパに滞在して、左翼運動に関わりますが、帰国後は建築家として独自の建築を作り上げます。
美術館は1980年の作品です。
小さな出入り口が一つしかないため、大きなものは搬入できないという欠点があるそうです。
作品の展示だけではなく、区民が集まって雑談などをするようなスペースもあります。

◆ワタリウム▼
青山にある現代美術を集めた美術館。
マリオ・ボッタというスイス人の設計。1990年築。
この人は変わった建築をしています。
「ワタリウム」というのは館長の名前からとったものです。
(ここは、私は行ったことがありません。)


◆出光美術館▼
帝劇ビルの上の階にある美術館。
皇居方面が見渡せます。
出光興産の創業者である出光佐三が集めたコレクションが多数、収蔵されています。
設計は谷口吉郎。
金沢の九谷焼の家に生まれたそうです。多くの記念館や美術館、劇場などの建築を手がけました。
1966年に建てられて、2006年に改修されました。


◆山種美術館▼
初めは茅場町にあったが2009年に広尾に移転しています。
日本初の日本画専門美術館です。
創立者山崎種次のコレクションが収蔵されています。
LED照明にした効果があるそうです。
展示中の美術品と関係のある和菓子がいただけるカフェが人気。
着物割引があります。


◆サントリー美術館▼
この美術館は丸の内→赤坂見附→現在の六本木へと移転。
美術品以外にも焼き物など収蔵されています。
設計は隈研吾という現役の建築家です。
着物割引があります。
金沢の老舗がカフェを出しているので、そこの「ふやき弁当」がお薦めだそうです。

私はワタリウムは行ったことがありませんが、他はよく出かけています。

どの美術館に行くかは、展示される内容の興味のあるなしで選んでいたので、建築として見ることはあまりありませんでしたが、だだっぴろい敷地の美術館よりも、こじんまりとしていて、人が少ないところが好きですね。

次回は、実地踏査として三菱一号館にお出かけです。
「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」▼が開催中のようです。

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この日の装い。

かなり暖かい日でしたので、三河木綿にしました。
(遠州木綿だと勘違いしていましたが、こちらが正解です。)


この着物は、割と地が厚いので、着る時期を考えないと、暑くてたまらなくなります。

襟元は手拭い。
木綿の半襟は、つけるのも楽ちんですし、気分が良くなります。

帯は片面が格子、片面がグリーンという洒落袋帯です。
色合いは好きなのですが、なかなか合う着物がなくて、出番が少ない帯です。
帯を買うときは、あの着物に似合いそうだと、あれこれシミレーションするのですが、なかなか難しいですね。




2015年4月24日金曜日

いまさらですが

若い頃は海外に住んでいましたし、一人で海外に行ったり来たりしていましたが、このところ、とんと英語を話す機会がありませんでした。

というか、日本語すら話す機会が少なくなっていたことに気づきました。

これまでの仕事はほとんどがメールでのやりとりで、電話も使わず、一日中話すこともなく、昼休みにちょっとおしゃべりをするくらいでした。

今は家にいても長時間、話をすることはないですね。

ということで、最近はお口が退化してしまったような状況でした。


これではまずいと思い、近くの公民館で「やさしい英会話」という講座が始まるというので、参加してみました。べつに英語でなくてもよかったのですが。

先生は40代くらいの日本人女性で、ニューヨークとニューオーリンズに住んでいたという方でした。

会話は、銀座で外国人に道を尋ねられた時の返事の仕方という内容でしたので、特に難しくもありませんでしたが、最後にビートルズの「LET IT BE」をみんなで歌おうということになりました。

私はビートルズに出会ったのが高校生の時なので、日本に来日した時のこともよく覚えています。

それで、歌うことにも抵抗ありませんでした。

私はこの歌詞の中で、「マザー メアリ」というのは、聖母マリアのことだと思っていたのですが、実はこれはポールのお母さんの名前がメアリだったとそうで、それはちょっとした驚きでした。

たまには声を出して歌を歌うこともいいですね。

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この日の装い。

吉祥寺の「ゆめこもん」▼のリサイクル祭で買った焦げ茶色の大島紬。
2000円だったと思います。
薄手の袷なので、4月くらいの陽気にはちょうどよい感じでした。

私は現代のプレタ着物は大きすぎるので、ちょっと古めかしいかもしれませんが、昭和の着物の方がサイズが合って、都合がよいのです。


帯はたんすやさんの催事で1000円で買った塩瀬です。
白い蘭の花がきれいなのですが、柄出しがけっこう難しい帯です。


着物のカラーコンサルタントを受けると、「淡い色の方が良い」と言われることも多いのですが、自分としては濃い目の色を着た方が、安心感がありますね。薄い色はなんだか汚しそうで、気になってしまいます。

また柄の大きさも「大柄でも小柄でもなく、中くらいの大きさの柄が良い」というアドバイスも受けました。
チビなのであまり大柄は無理だとは思いますが、この着物のように割と大柄なものも好みです。

まぁアドバイスはアドバイスとして受けますが、基本的にはその日の気分で着るほうが、精神的には良いみたいですね。



2015年4月23日木曜日

ストールを帯揚げに

近所に、たまに覗いてみる洋品のリサイクル屋さんがあります。
ここには、以前、使っていたバッグ類を大量に引き取ってもらったりしていました。
着物がメインになってからは、書類を入れるようための洋服用の金具のついたバッグはあまり使わなくなったからです。

このリサイクル店で見つけたのが、ラルフローレンのストールでした。


Chaps Ralph Laurenという札が付いていて、まるで新品でした。

鮮やかな黄色に赤いドット柄の絹製品。

未使用で500円なら安いですよね。

もちろん、帯揚げにするため、購入。

家に持ち帰り、端についているフリンジをほどいたのですが、これがぎゅっと締めつけてあり、結構手間がかかりました。


そして布を縦半分に切って、端をミシンかけして、帯揚げにしました。

帯と組み合わせてみると、こんな感じです。
ちらりとしか見えませんが、丸いぽっつんが可愛い感じ。


写真をちょっと加工して遊んでみました。


こちらは、実際に使ってみたところです。


このスタイルで、着物屋さんに出かけたら、お店の人もお客さんも近寄ってきて、「あら、可愛い」と褒めてくれましたよ。

帯揚げとしては、ちょっと長さが短いのですが、私は普通の帯揚げでは長すぎて、いつも背中のところで重ねて縫っているので、短くてもあまり不満はありません。

残りの半分は、半襟にしようかと考えているところですよ。




2015年4月22日水曜日

都庁付近のイベント

先日、都庁にパスポートを受け取りに行ったとき▼、お向かいの住友三角ビルでは「手づくり市」が開かれていました。


ここには、深大寺の手作り市でお会いした「アトリエカズ」さん▼も出店されているというので、お邪魔してみました。
個性的な粘土のアクセサリーを作っていらっしゃいます。
豊かな感性に、長年のご経験がうまく調和されたオシャレで重みのあるアクセサリーです。


住友ビルの地下で開かれていたので、雨の心配はなくてよいのですが、平日のオフィス街だったので、お買い物をするお客様がいつもより少なかったそうです。

それでもここには、たくさんのハンドメイドのお店が出て、みなさん、和気あいあいと楽しそうにお店を広げていました。

洋服、バッグ、アクセサリー、ガラス工芸品、皮製品、文具などたくさんの手作り品が並んでいました。

みなさんのアイディアはほんとうに豊富で、それを手作りして、販売までしてしまうというのは、並大抵の努力ではないでしょうね。
私には創造力がまるでないので、こういう方たちを見ると、尊敬してしまいます。

*****

こちらは藍の綿製品を製造販売している「西荻くつした」▼さん。
ここのソックスを履くと、足の冷えやつりが治るというので、ちょっと買ってみました。
かかとのひび割れも治ると言われました。

このコットンはとてもしなやかで、ごわごわしていないところが良いですね。

こちらの写真の鉢にあるのが、藍の葉っぱで、右の駕籠にあるのがそれを摘み取って、染色に使うものだそうです。
染めの方法などは、HPに掲載されてます。

お土産には、その「藍」の種をいただきました。
私も育ててみるつもり。


手づくり市の方に、「都庁で日本全国の物産展もやっているよ」という情報をいただいたので、今度は都庁の展望台まで行くことにしました。


ありましたね。
「日本全国物産展」は南棟の展望室で開かれています。



日本各地の物産が県別に並んでいました。
食料品が多かったようです。


テレビや新聞でこの情報が出たらしくて、すごい人。
日本人も外国人もたくさんいて、展望室は超満員でした。

それで買い物は諦めて、窓の外の景色だけ眺めてきました。
各地のお土産は、やはりその地へ行ったときに買い求めるのが良いとも思いましたので。


都庁の展望室は、帰りのエレベータに乗るだけでも何台も待たなければならないほどの混雑ぶり。

この催しは5月末まで開かれているそうです。
きっとゴールデンウィークの間も混むことでしょうね。

手づくり市にしても、物産展にしても、人の作る意欲や売るための努力というのは、どこから生まれるのだろうと、思いました。これは人間の本性なのかしら?
人間は、どの時代やどの空間においても、創造性と経済的繁栄を追求するものなのかしらね。

私自身はもうあまり不要なモノは増やしたくはないのですが、気にいったものや使い心地のよいものを選んで、それらは大切にして使っていきたいと思っています。