先日、とても面白い消費者講座に参加しました。
市役所の生活文化スポーツ部文化生涯学習課が主催の「捨てることから始めない片付け〜お掃除しやすい快適なお部屋づくり〜」という講座でした。
このような役所の催しは、だいたいがお固い内容で、どちらかというとつまらないことが多いのですが、今回の講座はとても面白くてためになるものでした。
講師の古竪純子先生は「幸せ空間セラピスト 家事効率支援アドバイザー」という肩書の方で、緑色のエプロン姿で登場されました。
話し方もざっくばらんで、お笑いタレントのような方でした。
元々はお掃除のお仕事を長くされていたそうですが、そのうちに片付けのプロとなり、5000軒の家の片付けをして、今では17冊の著書も書いていらっしゃるそうです。
この講座では、関わったおうちのビフォーアフターの写真を使いながら、説明されました。
片付けの問題点は、「捨てたい人」と「取っておきたい人」の対立だとのことでした。その仲裁をされるのが大変なようです。
一番面白いと思ったのは、《捨てない片付け》という方法でした。その代わり、人の動線を確保して、どこか(たとえばテーブルとか)を「更地」にするという方法でした。
ものがごちゃごちゃすることよりも、住んでいる人がスムーズに動けるようにするのが問題だということでした。
そして見事な実例を見せていただきました。
それは、信じられないほど、ごちゃごちゃした家に住む老夫婦の例でした。食卓の上にはありとあらゆるものが山のように積まれていて、食事をするスペースがないほどでした。おばあさんは体が弱くて、家事もうまくできない人でした。
実は私が以前、ホームペルプの仕事をしていた時、似たような状況のおうちにお手伝いに行ってたことがあります。2週間に一度伺っていましたが、いつ行ってもテーブルの上はごちゃごちゃしていて、同じものが2週間前と同じ位置に散らばっていました。おばあさんは足を骨折して、台所から食卓まで食事を運ぶのが大変だといつも愚痴をこぼしていました。そしておじいさんは何もしないと文句たらたらのおうちでした。
そのおうちのことを思い出してしまいましたが、今回のお家では、娘さんから片付けの依頼がありました。
そして「捨てない」ことを第一にして、大片付けの結果、部屋がすっきりとすると、それまで喧嘩ばかりしていた老夫婦が仲良しになったり、何もする気がなかった病気のおばあさんが意欲的になったというのです。
この話を聞いて、片付けはドラマだと思いました。
すべての家の例に当たるかどうかは分かりませんが、モノを捨てなくても、きれいになる、というのは素晴らしいことだと思いました。
先生はコロナ禍を通して、今ではユーチューバーとなり活躍されています。
気になった方は、「週末ビフォーアフター」で検索してみて下さい。
こちらはお土産にいただいたエコバック。実はこういう袋は使わないので、処分に困りますが。
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「一日一句」
すっきりの 部屋で人生 蘇る
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