「創造展」の歴史を見ると、昭和22年(1947年)に創造美術会が設立され、その年には発会展を開き、翌年の昭和23年に第1回展覧会が開かれている展覧会です。
戦後まもなくからスタートして、その後はずっと東京都美術館で開催されています。
現在は洋画、日本画、染織画、彫刻、陶芸の部門から成り立っています。
彼女は染織画で「誠和賞」を受賞されました。誠和という染料会社からの受賞だそうです。
おめでとうございます。
努力の賜物ですね!
こちらがその作品「忘れ潮」。
写真では色がうまく出なくて残念ですが、実物はとても柔らかい雰囲気できれいな色の織物でした。
クスギという植物の実や葉などでご自分で染色された糸を、織り上げて、そして手でほぐしてふんわりとさせたものだそうです。
淡い色がとても彼女らしくて、好感が持てました。
ピンクのお洋服とマッチしていますよね。
実は彼女は新婚さんで、とても初々しい女性です。
彼女の作品の隣りには、なんと私のお気に入りでもある、京都の着物屋さん「kaonn」▼のスタッフでもある女性の作品も展示してあり、びっくり。
世の中って、こういう繋がりがあるから、面白いですね。
私は絵画や彫刻、陶芸などにはまるで疎い人間なので、作品の良しあしは好きか嫌いかでしか判断できないのですが、どれもアイディアに優れていて、ほんとうに多くの美術家がいらっしゃるのだと思いました。
こちらは陶芸の部ですが、ちょっと気になった作品をアップしてみます。
ステンドグラスを使ったという大きな作品。人の大きさくらいでしょうか。
何を表現しているのかよく分からないのですが、ブルーがとても鮮やかで素敵でした。
「問題」の多い、東京都知事ですが、知事賞受賞作品は、石のようでもあり、お菓子のようにも見える面白い作品でした。
表彰状は誰の名前になるのか、気になりますね。
この日はギャラリートークの日でした。
制作者や審査員の方が、制作で苦労した点、工夫した点、良かった点などを忌憚なく話してました。
そういうお話を聞いてみると、まるで素人の私でも、絵画や工芸品を鑑賞するときの視点が少しは分かってきて、とても面白かったと思いました。
ギャラリートークは、こんな様子で開かれていました。
その後は上野を散策。
初夏のような日差しでしたが、緑の中を歩くのはとても涼しくて良い気持ちでした。
上野にも古墳があるのに気づきました。
「すり鉢山古墳」というのだそうです。
弥生式土器が出土して、約1500年前の前方後円式古墳だそうです。
小山のようにこんもりとしていて、頂上ではお年寄りが椅子に腰かけてのんびりとしていました。
上野の締めは、「みはし」▼でかき氷。
シンプルにあんこと白玉だけ。
粒あんが上品な味で満足しました。
ここは、昭和23年、まだ戦後の混乱期に上野で開業されたという昔ながらの甘味処です。
ボリュームのある今風のかき氷もいいけれど、昔ながらのかき氷もいいわね。
奇しくも「創造展」は昭和22年スタート、「みはし」は昭和23年開業、そしてこの私は昭和24年に生を受けたという戦後トリオだったのでした。
偶然でしたが、なんとなく不思議なつながりですね。
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この日の装い。
30度近い気温になるというので、「6月は単衣」などというしきたりは無視して、絽の着物にしました。でも割と透けた感じはしないので、まぁいいでしょう。
百合の花の刺繍の帯は、ちょいとラメ入りで、千円の割にはお買い得かな。
見ていただきたいのは、こちらの半襟。
以前、地元の「もえぎ家」さんでヨモギで染めた▼半襟です。
絽目がきれいに出てくれました。
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