私が以前関わっていた大学の先生達は、定年退職される時は、退任講義というのをされていて、講義の後に花束贈呈の役目をしたこともありました。
退任講義はそれぞれの先生の個性が出ていて、講義の内容は専門的で難しくても、なかなか楽しい行事でした。
今回の上原利丸先生は、東京藝術大学美術学部工芸科の教授でいらっしゃいます。染色の専門家ですが、学生を指導する教育者でもあります。
そのような先生の退任ということで、記念の個展が開かれたのでした。
実は私の着物友達数人は、上原先生の奥様でいらっしゃる上原三千先生に染色を習っています。ご夫婦で染色をされていらっしゃるのです。その生徒さんたちの作品展にも伺ったことがあります。
友人たちから、ご主人の利丸先生のお話も聞いていたので、そんなご縁から、ぜひ展覧会を見たいと思いました。
たまたま孫たちと上野で会うことがあったので、その後に藝大美術館まで足を延ばしました。
展覧会の会場は、なんと華やかで鮮やかな色彩でしょう。
紙やキャンパスに絵の具で描いた「絵画」ではなく、本友禅染による染色の美しさに惹きつけられました。
着物や帯はもちろんのこと、何に使用するのかわからないけど楽しそうな生地がありました。
模様も、風神雷神や雀のお宿のような古典的なものから、蝶やトンボなどの生き物、植物、漫画のような人物まで描かれていて、自由な発想と、斬新なデザインに圧倒されました。
撮影OKということでしたので、気に入ったものを写してきました。
友禅染って、こんなにいろいろ表現できるとは驚きでした。楽しい個展でした。
今後もますますご活躍されますようお祈りします。
上野で芸術の秋を楽しんできました。
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「一日一句」
現代と 古典の融合 染め模様
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