2008年10月1日水曜日
椿山課長
「椿山課長」といっても、職場の上司ではないのよ。
浅田次郎ファンなら「椿山課長の七日間」ということがすぐ分かるでしょ?
この本は数年前、朝日新聞に掲載された連載小説だったの。
でも、浅田ファンの私は、新聞で毎日少しずつ読む気がしなくて、ほっておいたの。
その後、西田敏行と伊東美咲で映画化されたようで、けっこう評判になっていたわね。
先日、やはり浅田+西田という「憑神」の映画も本も面白かったので、また同じコンビの本を選んでみたというわけ。
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ストーリーは、ある日突然、バーゲンセールの初日という大忙しの最中に死んでしまったデパートの椿山課長が、死んでも死にきれないというので、別の人の姿になって、この世に舞い戻ってくるというもの。
その別の姿というのが、絶世の美女なの。
この世に戻ってきたのは、椿山課長の他に、ヒットマンに打たれて死んでしまったやくざ稼業の親分さん、それに交通事故で死んでしまった小学生の男の子。
それぞれが別の姿になって登場するのだけれど、姿は変われど、もともとの性格があるものだから、ドジなこともたくさんするわけ。
浅田さんは、こういう設定を、ほんとうによく思いつくわよね。
浅田さんの本を読んでいると、本当に声を出して笑ってしまうことがあるのよね。
おまけにいろいろな業界のことを、よく分かって書いているのよね。
デパート業界にしろ、やくざ稼業にしろ、すごいわよ。
特にやくざが仁義を切るところなんて、上手だわ~。
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でもちょっと難をいえば、初めのほうの荒唐無稽の面白さが、後に行くにしたがって、話が込み入ってきて、家族愛についてとかに触れてきて、ちょいと説教じみた感じがしてくることかしら。
その分、面白さが欠けてきたように感じたわ。
もし、私が死後に生まれ変わるとしたら、どんな姿がいいかしら?
やはり一度は男になって、ばりばりとしごとをして、美女を侍らせてみたい。
~いや、それはウソですけれどね。
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さて、抱腹絶倒の小説の後は、恋愛小説ベスト3に入るという「風の盆恋歌」を借りてきました。
そう、さとさんとワレモコウさんのご推薦の本です。
どんな内容なのか、今からうきうきしちゃうわ。
私はこの世にTVがなくても何とも感じないし、音楽がなくても生きていけると思うのよ。
でも本だけは毎日読まないと、だめなタチなの。
夜、ベッドで腹ばいになって本を読むことが一番の楽しみかしら?
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2 件のコメント:
面白そうな本ですね。
私も機会があれば読んでみたいわ。
風の盆恋歌を借りてきたの。
今読んだらどんな感想かなぁ???
あの頃は熱烈な?恋愛してたから。。。
きっと今は冷めてるかもね、本も(笑)
死なんでもねぇ・・と思うかな。
まぁ気楽に読んでください!
さとさん、この本は浅田さんの著作の中では読みやすいと思いますよ。
高橋治さんのほうは、読んでいてまだ彼の文体に馴れていません。私はものすごいスピードで読むのだけれど、まだなじむまで時間がかかりそう。
ふむふむ、さとさんが今読んだら違った感想があるかも?
新聞社の外報部長という設定が小説っぽいわね。
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