今回のミステリーツアーの行先が分かった時、春休みに出かけた震災復興支援ツアー▼と似たようなルートだったので、内心、また同じところへ行くのか、と思ったことは確かです。
ところが、今回のツアーは、以前のツアーよりも震災復興の現状がよく目に見えて、復興の難しさが身に染みたツアーでした。
その象徴が、陸前高田の「奇跡の一本松」でした。
この辺りは、以前は松林が7万本もあったところだったそうです。
それが震災でたった一本になってしまいました。
それでこの松の木は「奇跡の一本松」と呼ばれています。
ここに行くまでは、かなりの距離を歩くことになります。
バスの駐車場からは20分以上も歩いて行きました。
一本松の近くは工事現場のようになっていて、すぐには行けないのでした。
後ろに見えるのは、残されたままのユースホステルです。
片付けることはないのでしょうか。
東北地方の三陸側では、どこへ行っても「このあたりまで津波が押し寄せました」という標識があちこちで目につきました。
信じられないような山のところにも、その標識が立っていました。
こちらは宮古市にある浄土ヶ浜という美しい浜ですが、ここにも津波が押し寄せました。
写真の手前にあるお土産屋さんの2階の壁にも、津波の高さが記されていました。
下の写真は、金華山へ行く鮎川港というところに立つポールですが、このポールにも津波が押し寄せてきて、上部の部分を残して海に沈んだそうです。
前回の南三陸では、新しいマーケットができていて、賑わいも見られましたが、今回のツアーで通ったところは、ほとんどが堤防や河川工事、盛り土ばかりでした。
たまたま土・日に通ったので、工事そのものはやっていませんでしたが、はっきり言って、人間が住むような場所とは思えませんでした。
以前、ここに住んでいた人が、その光景を見て、「ふるさと」だと思える場所でしょうか。
堤防は、あまりに無機質で埃っぽくて、写真を撮る気にもなれませんでした。
災害が再び起こらないためには、のっぺらぼうな土地にして、コンクリートの高い防波堤を作らないといけないのかもしれませんが、とても胸が痛みました。
このあたりは以前は「陸中海岸国立公園」という名称でしたが、2013年5月からは「三陸復興国立公園」という名前になっています。
今回、ミステリーツアーから戻ってきて、翌日には台風21号が上陸して、関空などではひどい被害がありました。
また北海道で震度7の大地震があり、山が崩れ、停電が発生し、交通はストップしました。
いったい、この国はどこまで自然災害に見舞われるのでしょうか。
オリンピックや防衛費に使うお金があるのなら、災害対策にもっとお金を使い、人々の暮らしを守ってほしいと、強く思います。
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