2018年12月1日土曜日

アルカン・ピアノリサイタル

昨日は、地元のホールで、ピアノのリサイタルを聞いてきました。
このエレベーターを昇ったところが、ホールです。


森下唯さん▼のピアノ公演でした。
森下さんは「ピアニート公爵」と呼ばれているそうですよ。


開演前の舞台です。
調律師の方が、丁寧にピアノを調律していました。


森下さんのピアノは、去年初めて耳にして、その超絶技巧に圧倒されて、今年も行ってみたのでした。
去年のブログ▼

森下さんはアルカン(1813年~1888年)というフランスの作曲家の曲をずっと弾いていらっしゃる方です。
ちなみにアルカンという人は、日本で言うと、文化文政の時代に生まれて明治21年に亡くなったことになりますね。幕末の頃に当たる方です。

今回は「大ソナタ」という曲の演奏でした。
これは人生を意味する曲なのでしょうか。
タイトルは、
「20歳」
「30歳」
「40歳」
「50歳」
という4部構成でした。

それぞれの年齢には、「非常に速く」、「十分に速く」、「ゆっくりと」、「極端にゆっくりと」と書かれていました。
20歳の時は弾むように、たたきつけるように速く弾いていましたが、50歳の時は熟慮するようにゆっくりと弾いていて、人生の奥深さを語っているようでした。

私はピアノのことはまるで分かりませんが、森下さんの弾くピアノの音はとてもクリアーで、そして表現力が広がっている弾き方ではないか、と感じました。

森下さんご自身は、たぶん30歳代だと思うのですが、今後、ご自身が年齢を重ねた時、この曲を弾いて、どのように弾き方が変化されるのか、それも楽しみですね。


2部は、チェロの長谷川陽子さんという方との共演でした。
長谷川さんは、紅いドレスで素敵でしたよ。
大きなチェロを軽々と運んでいました。

「ピアノとチェロのための演奏会用ソナタ」というのをお二人で演奏されました。
チェロをこんなに間近に見たのは初めてでしたが、弾くのも運ぶのも体力が必要だろうなと感じました。

そういえば、大昔、中学のクラスメイトにチェロを弾く人がいましたね。
当時、チェロなんて、庶民にはまったく縁のない楽器でした。
彼女は、大会社の娘ということで、とても美人で頭もよく、人気者でした。
チェロというと、その人のことを思い出してしまいます。

お二人の息はとてもあっていて、素晴らしかったと思います。

森下さんは、アンコールでもアルカンの曲を弾いて、会場は拍手喝采でした。

実は、森下さんは、私の地元の友人のご子息なのです。
何度かお目にかかったことがありますが、日常ではごく普通の(というと失礼ですが)若いパパのようにお見受けしました。
それがいったん、ピアノの前に座ると、天才的な演奏をされるのです。
こんな息子がいたら、頼もしいですね。

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この日の装い。

淡い紫の綸子の色無地。
これは京都の東寺で開かれる弘法市で見つけたもの。
かなり小さい寸法のためか、千円でした。


帯は、着物交換会でいただいてきたもの。
着物友だちのKさんからの提供品です。


黒地に赤や黄色、グレーの模様が入っています。
(上の写真では色が飛んでいますね)
とても使いやすい帯なので、どうして彼女が手放してしまったのか、ちょっと不思議です。

割と暖かい夜でしたので、道行でちょうど良かったです。
ピンクのむじな菊ですが、これは地元の骨董市で見つけたもの。


久しぶりに着たので、ちょっとシワが寄っていますね。
アイロンをかける時間がありませんでした。



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