2023年8月7日月曜日

真夏の中目黒 〜橋巡りと、江戸ひとり噺〜

中目黒まで出かけてきました。

この街には目黒川が流れ、春には桜目当てに大勢の花見客が押し寄せるところです。

今回は真夏の午後の訪問でしたが、それでも多くのカップルや外国人が、暑さにめげずに川のほとりを歩いていました。

私のお目当ては、もちろん目黒川にかかる橋巡りです。

最初の橋は、駅からすぐのところにある「別所橋」。


ごく普通の焦げ茶色の橋でした。

橋の近くには小さな堰がありました。ちょっと涼しそうです。橋の隙間から眺めました。


川沿いのお寺には「目黒川地蔵」が立っていました。

次は「桜橋」。


この橋は桜の花を意識してか、ピンク色に塗られていました。

向こう側には桜の木が並んでいます。

このあたりは「目黒区みどりの散歩道 西郷山・目黒川コース」というそうです。

「宿山橋」。


橋に埋め込まれている彫刻の絵柄は、みな違うのでしょうか。

桜の並木道の脇には、ブティックやレストラン、カフェ、美容院などがたくさん並んでいました。

「朝日橋」。


きれいなグリーンの橋でした。

「緑橋」。


こちらの橋も名前の通り、緑の橋でした。

「天神橋」。


こちらは朱色の橋でした。

「千歳橋」。


こちらは焦げ茶色に白の模様でした。

少し戻ると、朝日橋の近くにとても急な坂が見えました。


代官山と青葉台を結ぶ坂道です。
勾配率は17%だそうで、かなりの急坂です。


「上村(かみむら)坂」といって、明治時代の海軍大将だった上村彦之丞の邸宅からとったそうです。

美空ひばりさんのお屋敷がこの近くにあったので「ひばり坂」とも呼ばれているそうです。

橋も面白いですが、坂にも興味が湧いてきますね。

おまけの橋は、中目黒駅の反対側の出口にある「日の出橋」。


橋は焦げ茶に白の模様でした。


橋のすぐ近くにはひまわりが咲いていました。

このあたりの橋は、全体のシルエットは同じでしたが、色と彫り物の形は違っていたようでした。

また橋名のフォントが微妙に違うのも面白いですね。

歩いたルートはこんなところです。


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中目黒に出かけた本来の目的はこちらでした。

映像スタジオで開かれた駒塚由衣さんの「妲妃(だっき)のお百」という一人芝居。

妲妃というのは毒婦という意味で、お百さんは、江戸時代の三大妲妃の一人だそうです。

その彼女が犯した悪事の怖〜いお話を熱演されました。

下の写真は、さわりの部分です。本編は、お話に引き込まれて、スマホを出すのも忘れてしまうほどでした。

歯切れのよい江戸弁と、大きく見開いた瞳、しゃきしゃしとした様子で話されて、江戸の稀代の悪女の姿が、すぐそこに浮かび上がってくるようでした。

お話の前に、当時のお金の価値などを説明してくださったのも分かりやすかったですね。

そして何より満足したのは、お話の中に江戸の地理が随所に出てきたことです。隅田川にかかる橋や深川や吉原の風景が目に浮かぶようでした。

とくに後半、手下の若者が下町を駆け廻る場面では、私の好きな橋がたくさん出てきたので、ワクワクして聞き惚れました。

せっかくなので由衣さんのおばあさまが着ていらした浴衣でお邪魔しようかと思いましたが、出掛けに嵐のような暴雨が降ってきたり、橋巡りもあるので、今回は諦めました。

それでも浴衣姿の方もいらっしゃり、私もそうすればよかったかなとちょっぴり後悔しました。

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「一日一句」

今はもう 向日葵の咲く 目黒川



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