先日、市内の公民館で、「地形と自然災害」 という市民講座を受けてきました。
最近は台風や洪水の被害も多く、また地震も頻発しています。私の住んでいる地域でもいろいろと被害が出ているので、その原理でも学べるかと思って参加しました。
講師は東京都立大学の先生でした。先生の専門は地震地質学というのだそうです。国や自治体の地震調査の委員もされている方です。
地震には防災が一番大切ですが、さまざまな疑似的な体験(起震車、訓練など)をして、他人の経験を自分のものとするのが重要とのことでした。
ところで、最近、話題となっている東京外郭環状道路工事をしていた場所での「地面の陥没」ですが、その場所は、なんとこの講義を受けているところのすぐ近くなのです。
先生のお話では、その地域はもともとちょっと変わった地層だそうです。等高線の地図を見ても、他と違うような感じでした。それが地下の掘削が引き金になって、土砂が抜けたために陥没事故が起こったのかもしれない、ということでした。
1.プレートの沈み込みで発生する巨大地震(M8以上)例:東北太平洋沖地震
2.活断層による内陸地震(M7程度)例:兵庫県南部地震
3.火山性地震 弱い
そして地震ごとに被害が違うそうです。たとえば陸から遠い1のプレート境界地震では津波による溺死が多く、2の活断層による地震では建物が倒壊して圧死すする人が多く、1でも陸に近いプレート境界地震では、焼死や溺死(川で溺れる)が多いそうです。
地震の原因は「断層の活動」です。
両方の断層面の岩石がずれ動くことにより、地震が発生します。最近の理論では、その断層面に糊のような性質の個所があり、そこが両面に固着して、それ以外の場所が滑るのだそうです。
地下の震源断層が動くと、大地震が発生して、地表に地震断層が出現します。
実はこの辺りまでは私も理解できたのですが、そのあとの「立川断層」については、かなり専門的な話になって、私にはよく分かりませんでした。
というか私の基礎知識がないので、「断層」と「活断層」がどのように違うのかも分かりませんでした。
「活断層」とは、地表に過去の活動の痕跡を残し、将来も活動する可能性がある断層である、ということだけは分かりました。
また「活断層は平野や盆地の縁に多く存在する」のだそうです。ということは関東平野に住んでいる私は逃げようがないのですね。
本当はもっとたくさんのことをお話しになりましたが、グラフや地図が多く、それを文章にして表すことはできません。
また先生のお話の中では、地質の専門家と地震の専門家の意見の相違があり、どちらかというと「世間には脅したほうが訴える力が強い」ということで、かなり大げさな意見が通ってしまうことがあるそうです。センセーショナルな報道が多いのも、煽るためにしていることもあるそうです。つまり「危ないと言った方が、その人は安全」ということです。
そういう誤解や風評に対して、先生はかなり不満を持っていましたが、私にはどちらの説が正しのかは判定できませんでした。
参加者の中には、かなり知識を持っているおじ様もいらっしゃり、いろいろ質問されていましたが、私にはちんぷんかんぷんでした。
ということで、次回の「自然災害」のお話を期待しようと思います。
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この日の装い。
まだ単衣着物です。深緑色の紬は町田の骨董市で見つけたもの。
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