2020年12月4日金曜日

ご近所散歩 蘆花公園へ

このところ、京王線沿線の近場をお散歩することが多くなりました。電車賃は安くすむし、人も少ないので、のんびりとお散歩ができます。

先日出かけたのはこちら。


蘆花恒春園です。

ここは京王線の「芦花公園駅」と「八幡山駅」の中間あたりにあります。近くを環状八号線が通って、周囲はマンションだらけですが、ここだけはとても静かなところです。

明治の文豪・徳富蘆花が住んだところですが、現在は広い都立公園です。

蘆花は小説「不如帰(ほととぎす)」の作者として有名な作家です。この小説は新聞に掲載されましたが、明治文学の中でも有数のベストセラーだったそうです。

「不如帰」以外にもとても多くの小説を残していたので、驚きました。またトルストイに傾倒していて、その頃から世界旅行をしていたので、それもびっくりでした。

蘆花公園のこちらの家には、明治40年(1907年)から昭和2年(1927年)までの約20年間、住んだそうです。それまでは青山に住んでいたそうですので、こちらの北多摩郡千歳 村字粕谷のこの地は、さぞかし田舎だと感じたでしょうね。

大正7年(1918年)に「恒春園」と名付けたそうです。

彼は農業をしながらここで暮らしたそうで、記念館には当時使われていたさまざまな農機具が展示されていました。

その後、病気治療のため、群馬県伊香保に転居しますが、そこで亡くなってからもこの地が好きで、お墓はこちらにあります。

その後、没後10年の昭和12年に、奥さんの愛子さんから、この土地や建物が東京市に寄贈され、翌年「東京市蘆花恒春園」として開園されました。


とても広い敷地で、母屋、梅花書屋、秋水書院の3棟の茅葺家屋があます。


明治の木造の家は、関東大震災の時にもビクともしなかったのでしょうか。

こちらはパンフレットに掲載されていた書屋。紅葉が素晴らしいですね。

家屋以外にも広い公園があり、背の高い樹々が生い茂っていました。


ここは広域避難所になっていました。


子供たちの遊具もあり、楽しそうに遊んでいました。


犬の散歩にもちょうどよいところです。
ドッグランもあり、多くの犬たちがとても元気に走り回っていました。


明治の文豪が残してくれた広い土地と、緑豊かな環境です。


ちょっとピンボケですが、桜の花も咲いていました。


私たちも、この緑の環境を維持していかないとなりませんね。

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この日の装い。

地味な、いただきものの大島紬。


帯は、最近購入したポリエステルの格子柄帯です。実はお太鼓部分には犬の絵が描かれているのですが、私は動物柄が嫌いなので、そこは半分に折って手先としています。


お出かけは、菊の模様の羽織。

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「一日一句」

文豪の思いを残す冬の家



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