2021年12月15日水曜日

コンサートのはしご

先日は、たまたま聞きたいコンサートが同じ日に重なってしまいました。それでも一つは午前中、一つは午後からでしたので、はしごをして聞いてきました。

まず午前中は、東京オペラシティの中にある「近江楽堂」へ。ここは京王線の初台駅から直結したところにあります。オペラシティは、この写真の広場の上にあります。

長唄三味線の今藤政智先生の「レクチャー&コンサート」でした。

会場の近江楽堂は、ドーム型の天井になっていて、まるで教会の礼拝堂のようなところです。音の響きがとても良く、また演奏者とお客さんの距離が近いので、和やかなムードのあるところです。設立者が近江国出身なので、近江楽堂と言う名前だそうです。

「レクチャーとコンサート」形式の演奏は、以前、地元のホールでも開催されましたが、今回はより工夫がこらされていたと思います。

私は他のお客様とみんなでトライした「エア三味線」体験が面白く感じました。わかり易くて、三味線のことをよく知らない方も楽しまれたのではないかと思います。

演奏中の写真はありませんが、このような椅子に座って弾き唄いをされました。

お客様と同じフロアなのが良かったですね。

先生は三味線の良さを多くの人に伝えたいという気持ちでこのような「レクチャー&コンサート」形式にされたのだと思いますが、それは楽譜の出版という形でも表れていました。私も参考のため、購入してみました。

また三味線でおなじみの「越後獅子」という曲は、オペラ「蝶々夫人」の中にも使われているということで、オペラ歌手がドレス姿で登場して、素敵な歌を歌われました。

またこれまで教えていただいた「勧進帳」や「秋の色種」なども演奏していただき、とても参考になりました。

先生の師匠である人間国宝の今藤政太郎先生もご来場されました。

また日頃あまり会えない他のお弟子さんたちともお会いすることができ、楽しいひとときでした。

と、ここまでは午前中のコンサートです。

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その後は駆け足で小田急線に乗りかえて、神奈川県の海老名まで。

ここは去年も同じ時期に来ましたが、街の開発が一段と進み、多くの家族連れで賑わっていました。

こちらがコンサート会場の海老名市文化会館です。

コンサートは、ここのホールで開かれました。

「ピアニート公爵」という別名がある森下唯さんのピアノリサイタルでした。

森下さんはアルカンという作曲家の超絶技巧の演奏をされることが多く、そのテクニックは信じられないほどの素晴らしいピアニストです。

今回は難解な曲ばかりではなく、リストの有名な「愛の夢」や、クリスマスメロディーも演奏されて、心温まる気分になれました。

こちらのクリスマスツリーには、今までの演奏の様子が小さな写真になって飾られていました。

森下さんは演奏の合間に、「今は町ピアノというのが流行っているようですが」とお話されましたが、もし森下さんがどこかの町の駅で演奏されたら、どれだけ多くの観衆が集まるのだろうと思ってしまいました。

アンコールは「美女と野獣」を2回演奏されました。しみじみと美しく、心に染みわたる音色でした。

このコンサートに行くきっかけとなったMさんとも会場でお会いすることができ、久しぶりにお喋りをすることができました。


このところ、あまり良いことが少なかった日々でしたが、おかげで心の平安も得ることができて、貴重なコンサートとなりました。
音楽の力はすごいなと思いました。

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この日の装い。

普段はあまり着ない訪問着にしました。黄色の洋花が描かれています。

私もたまにはこういう着物を着るのです。とはいえ、これは八王子のバザーで千円で求めたもの。

シルバーの袋帯は、リサイクルきもの店で安く購入したもの。長さがあるので、ちょいと結ぶのに苦労しました。

この日はとてもお天気もよく暖かく、着物日和でした。

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「一日一句」

音楽で 心満ちたり クリスマス



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