2022年4月8日金曜日

雨上がりの隅田川花見と お囃子会@向島見番

地元のfacebook友達から、お囃子の発表会に出演するという知らせがありました。そして発表会だけでなく、プロのお囃子集団「若獅子会」の生演奏もあるというので、喜んで参加することにしました。

会場は向島の見番です。向島見番は、隅田川のほとりにあります。それで私はまずは隅田川にかかる橋を眺めた後で、会場に行く予定を立てました。

見番というのは、芸妓さんの斡旋をしたり、芸のお稽古をしたりする集会所のようなところです。

向島の見番は、明治30年にできたそうで、向島花柳界の中心になっています。

ちなみに「向島」という名称は、隅田川の反対側にある浅草から見て向こう側、ということで名付けられたようですね。時代小説を読むと、このあたりは風光明媚で、別荘や病気治療のための別宅があったと描かれています。

ところがこの日は朝から雨がザーザーと降っていて、おまけにすごく寒かったのです。川歩きの予定は無理かしら?

がっくりして、うだうだとして家にいました。それでもなんとかポリの着物を着て、足元はショートブーツにして出かけました。

ところが私の行いがよかったせいか、隅田川に着くと雨は上がっていて、傘なしでも歩ける天気になっていました。


スカイツリーを眺めながら、吾妻橋へ向かいました。

まずは隅田川の手前を横切って流れている北十間川の枕橋を見つけました。


見上げると東武線スカイツリーラインが走っていました。


水門もありました。

このあたりから墨堤通りが始まります。鬼平犯科帳と繋がりが深いところです。


雨上がりなので、写真では桜もきれいに見えませんが、実物は情緒があって、なかなか素適でした。隅田川にはこんなにたくさんの桜が咲いているとは、知りませんでした。


公園は日曜だったので、やはり若いカップルが多かったですね。


このあたりは、明治天皇が海軍のレガッタ視察のために何度も訪れたそうです。そのための玉座だそうです。記念碑は、昭和16年に作られたとか。

向こうには言問橋が見えます。


船がスイスイ。


見ていて飽きない風景でした。

「春のうららの隅田川〜上り下りの船人が〜」という唱歌「花」がぴったりの風景でした。


こちらは桜橋。デートの人ばかりですね。


桜と、行き交う船。カラフルで見ているだけで楽しめました。


桜橋はとても個性的なデザインの橋でした。




広い隅田川にエックス型にゆったりとかかっていました。

桜橋のたもとを右折すると、向島です。

そして見番通りへ。


こちらが見番の玄関です。


大広間に入りました。提灯が雰囲気を出していますね。


立派な緞帳。春にピッタリの桜と水鳥の絵柄でした。

演奏中は撮影禁止でしたので、写真はありませんが、発表会では、生徒さんたちがプロの演奏者たちと合同で演奏していました。友人は、締太鼓の見事なバチさばきでした。引き締まった表情がすてきでした。

演奏の後に、修了式がありました。

話を聞けば、演奏をした生徒さんたちはたった3ヶ月、6回のお稽古でここまで弾けるようになったとのこと。びっくりです。お稽古をした人たちの熱心さが伝わってきました。遠方から習いに来た人や、ご夫婦でお稽古をした人もいました。皆さん、お囃子が大好きなのですね。

お稽古グループの演奏の後は、プロの演奏を楽しみました。「走れメロス」のお囃子があったり、ゲーム感覚で楽器の紹介があったり、日本舞踊と合わせての演奏があったりとお楽しみが盛りだくさんでした。

雨の中を来た甲斐がありました。

演奏したSさんと。

和布の衣装がお似合いでしたよ。

演奏会が終わって外に出てみると、また雨が降っていました。雨にむせぶ公園の桜です。

それでもよい演奏を聞いた後ででしたので、雨でもへっちゃらでした。

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この日の装い。

ピンクの花柄がかなり派手なポリ着物。孫に着てもらおうかと思っていたほどですが、こういうおめでたい席にはよいかしら。


白いレースの帯。どちらもBerry工房さんのものです。


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「一日一句」

花曇り お囃子響く 向島


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