今頃になって、ちょっと遅いのですけれど、三浦しをんさんの「風が強く吹いている」を読みました。
もっと早く読んでみたかったのだけれど、単行本は高いので、文庫本になるのを待っていたの。
ちょうど映画公開もされるようなので、その前に読みました。
この本は箱根駅伝に挑戦する大学生のお話。
主人公は走(かける)君という走ることにかけては天性の才能を持っている大学1年生のランナー。そして「ハイジ」という指導的立場の大学4年生。この二人だけはちゃんとした長距離経験者なのだけれど、それ以外、箱根に一緒に挑戦するのは素人ランナーの8人の男の子たち。「寛政大学」という大学の面々です。
留学生のムサくんとか、双子のジョージ・ジョータとか、漫画ばかりに夢中な男の子とか、全部で10人の爽やかな青春ストーリーです。
三浦さんはこれを書くために、箱根駅伝をなんと6年間も取材をしたそうです。
「走る」という単純なシーンが続くのだけれど、それをさまざまな形容詞で表現しています。こんなにもいろんな言葉で言い表すというのは、この作者はやはり只者ではないわね。タッ、タッ、タと弾むような短い文章で構成されていて、読みやすい本です。
でもね、それぞれが10区を走るのだけれど、10人も登場人物がいると、誰が誰だかちょっと分からなくなってしまうところがあったのがちょっと残念でした。
読みながら、この本は、映画化されるにはぴったりの内容だと思いました。可愛い女の子も出てくるし。
最近は箱根駅伝に出てくる男の子がとてもかっこよくなっていますよね。長めの髪をなびかせながら走る姿はほんとかっこいいわ。
「早く」走るのではなくて、「強く」走るということ。
それは肉体的にも精神的にも強くないとだめなのよね。
この物語はファンタジーかもしれないけれど、作者はそんなことを伝えたかったのではないかしら。
来年のお正月の箱根駅伝は、この本のことを思い出しながらTVを見てみたいわ。
2 件のコメント:
箱根駅伝にはいつもドラマがあって大好き!
時間があれば見てますよ、ずっと昔からね。
もう今は監督やコーチになって活躍している選手も現役時代応援してました。
映画は知ってたけどこの本の映画化なんですね。
私は沈まぬ太陽を見たいんだけど時間がなかなかとれません。
さとさんも箱根駅伝がお好きなのね。見ているだけでもわくわくしますよね。
そうなの、これが原作で映画化されるようです。「沈まぬ太陽」とはまるで正反対のお話ですけれど、これも見てみたいわ。
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