2015年8月6日木曜日

「美術館建築を楽しむ」 最終回 ~江戸東京博物館 その2~

江戸東京博物館の外観について学んだ▼あとは、5階の常設展示場に行きました。

ここには写真のような大きな日本橋が復元されています。
かなり高さがある橋ですね。

ここは江戸と東京を結ぶ「時の架け橋」と呼ばれているそうです。


実物大の橋だということですが、建築家の先生のお話によると、橋の幅は江戸時代当時と同じだそうです。ただし、長さは現在の橋の方は少し短いということでした。


現在の橋は、このように橋の床面はぎっしりと並んで隙間が詰まっていますが、当時は木の板と板のあいだに隙間が空いていて、川面が見えたはずだったということでした。


日本橋が初めて架けられたのは、慶長8年(1603年)の頃だそうです。
江戸の開拓と共にまず橋が架けられたのですね。
そして日本橋という場所は東海道の基点となり、商業の中心地として栄え、また水上交通にも大きな役割を担ったのです。

日本橋の左側の区域が江戸ゾーンです。
ここには寛永時代の町人地や大名屋敷、幕末の江戸城御殿を縮尺模型で復元してあります。
江戸城を中心とした町の様子が見られます。

なんといっても楽しいのが、人々の様子が分かるお人形さんです。
1000人くらいいるのでしょうか?
一人一人のお顔の表情がすべて違うそうです。

ミニチュアの世界をちょっとご紹介。

天秤棒を担いだ棒手振り(ぼてふり)の商人たち、お侍さん、旅姿の人もいました。


よくぞここまで丁寧に作ったものだと感心しました。
馬に乗った人も見えました。


こちらはちょっと長屋っぽいところのようでした。
大道芸人や子供たちもいましたね。


こちらは海に近いところです。


こちらは今の日本橋三越の前身。


こちらは江戸城本丸大手門の前に建てられた越前福井藩主・松平伊予守忠昌(1567年~1645年)の上屋敷です。
縮尺は30分の1でしたが、ものすごく広大な敷地でした。
このお屋敷だけで一つの町のような規模でした。
ここに働く人たちの家も敷地内にあるので、ここが一つの世界のようでした。

ただし、このお屋敷は桃山風の豪華な建築でしたが、明暦の大火によって焼失してしまったそうです。


写真はあまりうまく撮れませんでしたが、江戸城を中心とした町の様子が描かれた屏風です。


この後は、江戸時代の人たちの生活や身の回りの道具を実際に体験できるゾーンに移動しました。

(この項、続きます)


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