京都・岡崎にある細見美術館は何回か訪問したことがあります。今年の3月、琵琶湖疏水散策をした際には、美術館の近くまで歩いたものでした。
その細見美術館は今から25年前に開館されたそうで、その記念展が、大阪、東京、名古屋と順次、日本各地で開催されます。
今回は日本橋高島屋でも「開館25周年記念展 京都 細見美術館の名品 〜琳派、若冲 ときめきの日本美術〜」が開催されたので、出かけてみました。
細見美術館は、細見家三代に渡る日本の名品コレクションの美術館で、1998年(平成10年)に開館されました。
細見家は、昭和の時代に毛織物で財を成した実業家のおうちで、初代(古香庵)、二代目、三代目と続くコレクター一家なのでした。
初代(本名 良)は、兵庫県の生まれで、小学校卒業後の13歳で大阪で毛織物の仕事についたそうです。そして24歳で独立して会社を起こし、30歳ごろから日本の古い美術に興味を持ったそうです。彼の死後、細見美術館が建設されました。
初代は、特に飛鳥時代から平安、鎌倉、桃山時代などの名品を蒐集して、茶席などで用いていたそうです。
千利休の手書きの書もありました。
二代目は父とは方向は異なり、江戸絵画に関心を持ち、江戸琳派の収集に力を注いだそうです。
琳派のコレクションはすごい。
本阿弥光悦、俵屋宗達から始まり、若冲、其一、中村芳中、神坂雪佳など20人を超えるそうそうたる画家の手による絵画が展示されていました。
若冲の作品は鳥や動物を扱ったモノクロのものが多くありました。京都の美術館で出会った絵画にも再会できて、嬉しく思いました。
そして三代目は現在の美術館館長として、文化財の保存と普及に努めています。
まだ西洋美術が主流だった頃から、日本の絵画を広めるべく活躍されて、京都の観光大使もされているとか。若冲がこれだけ人気になったのも、細見一家のおかげでしょうね。
私はまだ足首の骨折が完全に治っていないので、あまり外出はしないほうがよいというアドバイスがありました。でも日本橋高島屋までは地下鉄に乗り換えるだけで、エレベータを利用すれば雨にも濡れず、直行できるので、出かけました。
やはり、家に籠もっているよりも、少しは時間やお金をかけても、きれいなものを眺たいですね。
ずっと家に閉じこもっているのは辛いものです。
とはいえ、草履が履けないので、着物はずっと着ていません。転ばないように、ソロリソロリと歩いています。
高島屋では「レストランクーポン券」をもらいましたが、日本橋あたりではどのお店もランチと言えども高いですね。ちょっとした軽食でも2000円はします。クーポン券200円くらいでは、なんの足しにもなりません。
リーズナブルな値段で、あまりボリュームのないお店を探しましたが、どこも高いし、量が多すぎて私のランチには適さないお店ばかりでした。
ということでようやく見つけたのが、自然食品のお店でした。
黒玄米のおにぎりと、鮭の粕漬味噌汁。玄米がむちむちとした食感で、おいしくて、食べごたえがありました。
贅沢な日本美術を鑑賞した後には、ちょっとケチくさいランチでしたが、満腹になる必要はありませんから。
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「一日一句」
一族の 集めた名品 日本橋
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