2018年8月5日日曜日

「多摩川」@東京文化財研究所

上野の国立博物館の裏手にある「東京文化財研究所」▼というところは、日本文化の調査や研究を行い、データベースを作成したり、国際交流を図ったり、また文化の継承事業もしている研究所のようです。
伝統、古典、芸能というようなことを学術的に研究したり、昔から伝わる制作技術の継承もされているようです。


ここは独立行政法人国立文化財機構という組織なので、きっと補助金などもたっぷりとあるのかしれませんが、新しくて斬新な建築でしたよ。
隣には古い庁舎があり、こちらは古色蒼然としていて、いかにも日本文化を守るという感じでしたが。

その東京文化財研究所で「伝統の音を支える技」という公開講座がありました。


講座の正式名称は、「第12回公開学術講座・第24回東京三味線・東京琴 展示・製作実演会」▼でした。
東京藝大の先生方、雅楽楽器の制作者、伝統芸能の道具の作り手などが集まり、楽器制作のデモンストレーションをしたり、公開学術会議として、さまざまの分野の人が日本伝統音楽の現状と今後についてパネルトークをされたようです。

「ようです」と書いたのは、私はその講演時間には間に合わず、最後の長唄演奏を聞いただけでしたが、実は私にとってはそちらのほうが本命でした。

長唄演奏は、「多摩川」でした。
唄と三味線それぞれ二人ずつの演奏でしたが、みなさん、平成生まれの藝大生。
若さがありましたね。

「多摩川」は、明治41年(1908年)に、作詞 永井素岳、作曲 五代目 杵屋勘五郎で作られた曲です。

実は、多摩川は私の身近にある川ですが、山奥で生まれた小さな多摩川に、鮎が泳いでいたり、布をさらしたりする風景が唄われています。
この曲には、私の住んでいるところの名称も出てきます。

そんな理由から、私はこの曲が好きで、あちこちの演奏会で聞くたびに、自分も弾けたらいいなぁ、と思っていました。
でも、この曲は三味線の先生によると「難しい曲です」とのこと。
お調子が何回も変わるし、大薩摩のところや、ゆったりとしたところがあり、たしかに私のレベルでは無理な曲かもしれません。

こちらは配布された「多摩川」の詞章です。


これを見ると、たしかに最初は本調子、そして六下り(←こういうのは弾いたことはありません)、また本調子に戻り、そして二上りになるという何回もお調子の替わる曲です。
そのたびに、三味線の糸まきをグルグルと上げたり下げたりしなければならないのです。

今回は目の前で、三味線奏者の指使いをじっくりと見てきました。
若い弾き手は目を伏せて演奏していたので、目が合わずにすみました(笑)。

いつかは私も「多摩川」が弾けるようになったらいいな、と思ったのでした。

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演奏を聞いた後は、この周辺をお散歩。

国際こども図書館です。
こういう外観は大好きです。


黒田清隆記念館を利用した上島珈琲店。
たしか5年ほど前にオープンしたと思います。


暑くない時なら、外のベンチでコーヒーを飲むのもよいでしょうが、今回は身体を冷やすためだったので、中にしました。
2階もソファがあり、なかなか良いところだそうですよ。


ココナッツ入りの冷たい飲み物をいただきました。


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この日も気温が35度以上あったので、洋服です。
駅から会場までの道がメチャメチャ暑かったです。


もう10年近く着ているブラウス。
水玉は着物でも洋服でも、好きな柄です。


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