2021年7月17日土曜日

カラーで殻を破る

昨日は、「さをり織」体験をしてきました。

「さをり織」とは、自由な手織りです。城みさをさんという方が、50年ほど前に考案された編み方だそうです。

教えていただいたのは、地元で活躍されている寺崎慈子さん。自作の織物を縫い合わせたチュニックをお召しで、とてもオシャレでスタイル抜群の先生です。

これまでの作品を見せていただくと、カラフルなドレス、軽やかなベスト、モノクロのショールなど、どれも自由な発想で作られたものばかりでした。

私は単にショールかテーブルクロスなどを想像していたので、立体的なものが出来上がるということに驚きました。

とはいえ、初めから上級者向けのものはできないので、まずは3時間コースのショール作りに挑戦しました。

寺崎さんは、『さをり織は、思いもかけない組合せになるのが、醍醐味』とのこと。

また、織る人の心の奥深くに潜んでいるものが現れる、とも言われました。

となると、私のいい加減な性格や、ちまちまとした部分がでてしまうのかな、とちょっとドギマギしながら始めました。

作り方はシンプルで、糸をシャトルに通して、織り機で足を左右に踏み変えながら、編んでいきます。

初心者用には、縦糸は事前にセットしてありました。3パターンありましたが、そのうち、ブルーや紫系のものを選びました。こういう色が好きなのです。

そして、背景の棚にあるたくさんの糸の中から、数色選んで、それを横糸に使います。

初めに選んだ横糸は、黄色や金色の4本でした。


これを適量、巻き取ります。

ただし、この4本は、糸の性質を考えずに選んだので、それぞれの協調性がなくて、なんだか凸凹になったり、糸がからんだりして、うまくいきませんでした。

それで次は、色よりも、編みやすさを優先させて、青とシルバーの2本だけで編みました。これはすいすいとトラブルなく編むことができました。

私はこのままでも悪くないと思ったのですが、先生からこんどは違う色の太い糸でやってみたら、という提案がありました。

私が何色にしようか悩んでいると、オレンジはどうかしらとのこと。

それまで青だったのが、急に反対色になるので、どうかなと思ったのですが、編んでみると、それが意外と良いのです。

私の狭い思い込みで、オレンジ色は考えてもいなかったのですが、やってみると、素敵になりました。

自分の小さな頭だけで想像していたのより、大胆でくっきりとしたものが出来上がりました。

ところどころ、網目が落ちていたり、絡んでいたりしますが、それもご愛嬌。オレンジ色の部分が映えています。

首に巻くと、こんな感じ。

その後は、先生が作られた作品を試着させていただきました。

白い着物を裂いて細くした反物のジャケット。上下反対に着ても良いそうです。さすがに絹のしなやかさが伝わってきました。

なにごとも、自由な発想が大事なんですね。

私はなかなか自分の考えを形にすることはできませんが、せめて色だけでも、固定観念に囚われることなく、楽しみたいと思いました。

実は最近は洋服生活が長くなったため、黄色のカーディガンやオレンジのバック、ピンクの靴を履いたりしていますが、色を変えてみるだけでも楽しいものですね。

そうそう、寺崎さんは、さをり織の先生としてだけではなく、シャンソン歌手、子供の食育実践家としても、活躍されています。

私もパワーをいただきました。

ありがとうございました。

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一日一句

梅雨明けの 空の色よし 機を織る


2 件のコメント:

カンカン さんのコメント...

織の楽しさが伝わってきます。梅雨明けでぱっと明るくなった感じです。
さをり織は昔から結構有名でした。家の近くにこういう教室があっていいですね。
家の織り機を出すのが大変なので、こういうところに行ってみたくなります。
経糸がかけてあってラクチンでしたね。
としちゃんは以前織の産地かどこかでも機織り体験したことがあったように記憶していますが、違っていたかしら?

おおしまとしこ さんのコメント...

カンカンも機織りやっていましたよね。
以前、石垣島に行ったとき、体験しました。
縦糸を通すのは、ちょっと大変そうですね。
また、来月、挑戦する予定なんです。