先日、新橋演舞場で「東をどり」を見てきました。今回で97回目の開催でした。
初回は大正14年、新橋演舞場の杮落しの時です。この年は関東大震災の翌々年であり、私の母も大正13年に生まれて、この近くに住んでいました。ということで母と同じ年月を経てきた東をどりには、親しみを感じて見てきました。
コロナの前には、舞台の合間にはロビーに芸者さんたちが接待してくれていました。とても華やかな雰囲気に溢れていました。
それがコロナのために中止になり、今年はようやく再開されましたが、ロビーや座席では飲食禁止なので、ちょっとあっさりとした雰囲気でした。
それでも舞台は素敵でしたよ。芸者さんたちの美しい衣装、化粧、踊り、どれも粋でかっこよかったです。特に男役の人が素敵でした。
そして私の三味線の先生も、地方として出演されました。第一幕では「花の春 月の秋」と、「秋の色種」を演奏。実は「秋の色種」は、教えて頂いている曲なのですが、踊りと一緒に演奏すると、一段と素敵な曲に思われました。
先生は姿勢も美しく、髪型もきれいにきまっていていました。他の地方の方も、唄と三味線がよく合っていたと思いました。
第二幕には口上がありました。
そして最後のフィナーでは芸者さんを始め、長唄の人も清元の人も、全員が舞台に上がりました。とても楽しい演奏で、「あれなら私にも弾けるかも?」と思うほど、同じフレーズが何回も繰り返し演奏されました。
一日3回、3日間の公演、お疲れさまでした。
ということで東をどりに満足して、演舞場を後にして、それからは築地川歩きを始めたのでした。
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この日の装い。
さすがに着物姿のお客さんが多くいました。格調高い訪問着、涼しげな薄羽織などチラチラ見てしまいました。
私は暑くなるかと思い、ポリの一重にしましたが、会場は涼しくて、かえって、ひんやりしてしまいました。
梅のような花の、絞り風の小紋です。
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「一日一句」
和のをどり 一陽来復 華やかに
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