最近は本の感想を載せる割合が少なくなってしまいましたが、読んでいないというわけでもなく、どうも感想をうまくまとめられない、というのが実情です。
とくに森村誠一さんの「祈りの証明」は考えがまとまりませんでした。
読むのにずいぶん時間がかかってしまい、内容をちゃんと把握できず、まとめるのも難しい内容でした。
ストーリーを簡単に書いてみると、戦場カメラマンである男が、東日本大震災に巻き込まれて行方不明になった妻を捜すうちに、新興宗教「まほろば教」の闇の部分に突き当たる、という内容です。
東日本大震災という6年前に起きた事実、そして原発事故を軸にして、複雑に絡み合って展開します。
物語は、東日本大震災が起きた場所で、初恋の人に出会ったというカメラマンの回想から始まります。
ミステリーですから、主人公のカメラマンや宗教団体の人以外に、警察関係者も多く登場して、話が入り組んでいます。
「震災の現実を正面から描いた森村文学の集大成」というキャッチコピーがありました。
たしかに森村さんの渾身の作といえるでしょうが、震災をメインにしたいのか、原発を告発したいのか、ミステリー小説としたいのか、そのあたりが分かりにくかったです。
森村さんも現在は80歳を越えたくらいでしょうか、若い頃の作品はたくさん読みましたが、そのころと同じように期待してはいけないのかもしれません。
また3.11を物語に仕立て上げるという意気込みは感じられましたが、これを読むのがまだまだ辛いという人も多いだろうと思います。
戦争が文学となったように、震災も文学となるのでしょうか。
評価が難しい小説だと思いました。
2 件のコメント:
私も、本は常に2~3冊並行して読んでいて、月に7、8冊は読むかな。
先週読んだのは、藤田宣永の「大雪物語」と森絵都の「出会いなおし」
どちらも短編集でさらっと読めたけど、ストーリーはすでに忘れ始めています(苦笑)
感想を的確にまとめるのは難しいですよね。
長女は学生のとき、読書感想文のコンクールでよく賞をもらったけど、あとで聞いたところ、「中身はよく読んでない。後ろの解説を読んで書いた」ですって(驚)
要領がいいのも才能のひとつかしら(苦笑)
マサさんの読書傾向は私とは違うようですが、やはりたくさん読んでいらっしゃいますね。
私も常に手元に2、3冊置いています。
お嬢様が読書コンクールで何回も受賞してきたのは、
あきらかにお母さんのエッセイストとしての血を継いでいる証拠ですよ。
私は夏休みの読書感想文というのが、苦手でした。
推薦本とか読む気もしなかったわ(笑)。
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