父のお墓参り

父が亡くなったのは、もう１８年前の寒い冬のことでした。

葬式無用論者の父でしたので、ごく内輪で簡単な葬儀だけを行いました。
「墓もいらない」と言っていたのですが、お骨を置いておく場所に困って、結局、１年後に多磨霊園の「みたま堂」という無宗教のロッカー式のところへ納骨しました。
ここは、うちからは自転車で行くのにちょうどよい距離のところでしょうか。

母も私たち娘も、父の言葉に従うかのように、命日だからといってきちんと墓参りをすることは、あまりありませんでした。
気分が向いて、お天気の良い時に、ふらっと出かけたりするくらいでした。

今回、妹の来日中に、たまたま父の誕生日があり、お天気もよかったので、散歩がてら多磨霊園まで行ってみることにしました。

緑が美しく、つつじも咲いていました。

みたま堂は、巨大なドームになっていて、その中にロッカー式の墓地があるのです。
中はひんやりとして、暑い日だったので、ほっとしました。

中に入ると、大きなオブジェがあります。
かなり大きなものです。
中からは水が流れ出ています。

上を眺めると、天井もモダンです。

こちらの回廊は私が気に入っている場所です。
なんとなくエキゾチックな感じがするでしょう？

父が亡くなった時は、私は着物とはまるで縁がありませんでした。

たまたま数年前から着るようになりましたが、着物を着て墓参りをするようになった娘のことを、父はどんなふうに思ったでしょうね？

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この日の装い。

薄手のポリエステルの無地着物です。
軽くて楽ちん。
キモノモダン▼さんのＳサイズ着物です。
裄は長さが選べるので、一番短くしてもらいました。

帯は型染の名古屋帯。

kimito▼さんの七宝焼き帯留がアクセントです。