先日、分倍河原の高安寺に行った時▼、そこは足利尊氏ゆかりのお寺ということでした。
ただし足利尊氏と言われても、あまりピンときませんでした。「後醍醐天皇とともに戦い、室町幕府を開いた武士」くらいしか分からず、もう少し知りたいと思いました。
また室町時代というと、3代将軍義満のことや、8代将軍義政のことは金閣寺・銀閣寺などを通して少しは知っていることもありました。また能や茶の湯などの文化についても、少しは分かっていたと思うのですが、鎌倉時代の終わりから、室町時代の始まりについてはどうもあやふやでした。
それで何か分かりやすい本でもあるかと思い、井沢元彦の「日本史集中講座 鎌倉幕府の崩壊編」を読んでみました。
当時の天皇や公家の立場や武士との違い、あるいは当時の戦いの方法などは少しはイメージができましたが、全体の流れがどうもよく分かりませんでした。
それで今度は図書館の児童書コーナーに行って、そこで中学生向けのような学習参考書を読んでみました。どちらも吉川清之さんという人のものでした。
「洛中洛外図」や能面、祇園祭などが表紙です。
それらを読んでいると、室町時代を語るにはその前の「建武の新政」が分からないと、理解は進みません。
そしてまた当時の天皇の2系統(大覚寺統と持明院統)も絡んでいることが見えてきました。次の天皇を誰にするかを、鎌倉幕府の執権が決めて、二つの系統から天皇を交代にさせる制度です。
これらの参考書によると、当時のできごとは「太平記」に書かれているとのこと。現代語訳としては、吉川英治や永井路子のものが読みやすいようです。
またNHKの大河ドラマ、真田広之の太平記が面白かったとか。
ふーむ、私が知らなかっただけで、世の中にはこの時代を扱ったものもいろいろあると分かりました。
参考書によれば、夢窓疎石は足利尊氏と親しかったとか。
また鎌倉の稲村ケ崎では新田義貞の奇襲もあったそうです。
分倍河原の駅前には、新田義貞の銅像もあるのです。この辺りで幕府と戦って、そして稲村ケ崎を目指したのだようです。
隠岐に流されてそこから脱出した後醍醐天皇も面白い人物ですね。尊氏が後醍醐天皇のために建てたという京都の天龍寺にも行ってみたい。
そういうエピソードが分かると、ややこしい政治の話も面白くなりますね。
学習参考書もけっこう役に立つし、分かりやすいので良いと思いました。
私はこれまで平安時代の物語や、江戸時代の小説などはいろいろと読んできましたが、その間が抜けていたのですよね。
この時代のことは、学校の授業では、あまり時間をかけて学んだ記憶はあまりありません。といっても今から半世紀も前のことですので、はっきりしていませんが。
これからは少しずつ、鎌倉時代の滅亡とその後について、関心を持ってみようかなとも思っています。
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「一日一句」
冬浅し未知の時代の頁繰る
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