「源氏物語を楽しむ会」は通常、月に1回開催していますが、 2023年の8月は、2回開催しました。61回目と62回目の2回です。
61回の報告はこちら→ https://toshiko72.blogspot.com/2023/08/6120238.html?m=1”
62回からは「初音」の巻に入りましたが、私が旅行で欠席したので、メンバーのUさんが分かりやすくまとめてくださいました。
物語の主人公・光源氏は六条に大きなお屋敷を建てて、そこに愛妻や愛人などを住まわせています。そこは4つのコーナーに分かれていて、春夏秋冬の季節ごとの草花などで美しく彩られているところです。
「初音」の巻は、元旦の様子から始まりました。六条院は庭の様子も見ごたえがあり、そして美しく着飾った女性たちの様子は、形容しがたいくらいです。
源氏は六条院の女君たちを訪れます。
まずは春の町。南の方角にあたります。
ここには正妻格の紫の上と、明石の方が生んだ幼い明石の姫君が住んでいます。この世とは思えないほどの良い香りが漂っています。梅の香と薫香が室内に混じり合い、生ける仏の御国のようなところです。
新春を寿ぎ、源氏と紫の上は、和歌を詠み交わしました。
また明石の姫君には、明石の御方から五葉松に鶯の留まる細工物が届きました。「梅に鶯」ではなく、五葉松ということで実母であることをアピールしたのでしょうか。このときに添えた歌から「初音」という巻名がつきました。
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次は、夏の町に花散里と玉鬘を訪問しました。
地味な縹色の小袿をまとい、静かに品よく暮らす花散里のさまを見て、見た目よりも長年の心の繋がりを喜ぶ源氏です。二人は茶飲み友達のような関係のようです。
そして山吹の襲をまとった玉鬘の美しさに満足したのでした。
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夕方になり最後は冬の町(北の御殿)に住む明石の君のところへ。
源氏からの贈り物である白い小袿を纏い、室内には香しい香りが漂っています。趣向を凝らした調度品や薫物が好ましく、源氏は心惹かれて、翌朝まで過ごしたのでした。
「初音」のこの部分は、とても華やかで美しい場面ですね。女性たちの美しさや賢さが浮かび上がるようなところです。
この後は、東の院に住む女性たちを訪れる場面が続きます。
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また衣装に香りをつけるための「薫物」(たきもの)についても調べました。沈香、丁子、白檀などの香料を練り合わせて作っていました。
色の襲(かさね)についても、Sさんが持参された「源氏物語の色辞典」という参考資料をもとに学びました。
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「一日一句」
六条院 春夏秋冬 どこが好き?
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