2023年9月14日木曜日

「大田区伝統工芸展」へ

先週、「大田区伝統工芸展」へ行ってきました。

この展示会は「大田区伝統工芸発展の会」という団体の主催で、この会は発足してちょうど10年だそうです。


私はこの会には今まで何回かお邪魔した記憶があるのですが、最初は三味線制作の方がいらっしゃるというので、出かけた思い出があります。その時は、三味線の胴体に当たる部分の、簡単な修理方法を教えていただきました。

この会は、現在は20名以上の会員(工芸職人、工芸作家の方)、2名の名誉会員(刀剣研師の本阿弥光洲さん、書道家の金澤翔子さん)、そして活動をサポートするサポート会員から成り立っている団体です。

今年は和裁技能士の、のうとみみつえさんとのご縁でお邪魔してみました。

今回は大田区蒲田にあるアプリコホールという立派な会場でした。

さまざまな会員の方の展示や実演がありました。

ざっと目にしただけでも、和竿師、横笛制作、表具師、日本刺繍、紋章上絵師、東京手描友禅、畳刺などなど。

大田区はものづくりで有名な地域ですが、町工場の技術だけでなく、伝統工芸に携わる方も多くいらっしゃる地域なのですね。

ビジュアルも凝っていて、それぞれの職人の方がお仕事をされている場面をスクリーンで紹介していました。

配布された冊子もとても立派で、やはり大田区のパワーがあるのだろうと感じました。

家族連れも多く、小さなお子さんもたくさん参加されていました。

会場の中心で行われた氷の彫刻の実演は、人気があったようです。

完成したときは大歓声でした。

氷の後ろの演題では、広報担当ののうとみさんのプレゼンもありました。とても立派でしたよ。

この氷の彫刻の関連で、フルーツカービングもありましたが、私は素敵だと思いました。

左はスイカ、右はかぼちゃの彫り物。


これはなんとカブです。


こちらは石鹸カービング。彩りがとてもきれいでした。

どれも下絵などしないで、そのまま彫っていくのはすごいですよね。

ワークショップもあったので、参加してみました。

まずは、のうとみさんの「かんたん・ちくちく和裁 コースター作り」です。

カラフルな和布と、プレーンなコットンを10センチ角にして縫い合わせ、裏返して作りました。


事前の準備がきちんとされていたので、参加者は布を選んでチクチクと縫うだけでしたが、とても丁寧に教えていただき、みなさんは喜んでいました。準備が大変だっただろうと感心しました。

私が参加した時は、なんと5歳の女の子も針を持っていたのには、驚きました。

さすがにプロは違うなと思ったのは、一つ一つの仕事がていねいなことです。布を縫い合わせたあとには、アイロンをかけてしっかりと折り目をつけますが、そこまでは知っていましたが、その後に鉄アレイのような文鎮で布を押さえるのでした。

のうとみさんにお聞きすると、「熱いアイロンと、冷たい文鎮を交互に押すことにより、折り目がぴしっとする」とのことでした。

ためしに文鎮を持ってみましたが、ものすごく重くて、これを毎回するのは、すごいパワーがいるのだろうと感心しました。

恥ずかしながら、出来上がった和布のコースターです。

私が縫うと、歪んでしまっていますね。ご愛嬌です。

そして、のうとみさんが着用されていた「きつねの嫁入り」の半幅帯は、町田久美子さんの作品。色も柄も素敵でした。

その後は、「てがる蒔絵」のワークショップにもトライしてみました。

加藤照代先生の作る立派な作品には及びもしませんが、漆を塗って、そこにアルミニウムのパウダーをふるいかけるという方法でした。

土台は木だそうです。こちらはヒトデ型のキーホルダー。猫の形のものが人気がありました。


そこに細い筆で、黄色い漆を塗ります。


これを乾かして、その上にパウダーを乗せました。
なんだかアイシャドーセットのようでした。

私が作ったピンバッチはあまりにダサいのですが、そのうち、セーターの上にでもつけてみようかと思います。

ということで色々と楽しませていただきました。

その道のプロの技を拝見させていただきました。関係者のみなさま、ありがとうございました。

ますますのご発展をお祈りいたします。

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この日はあまりに暑くて、着物は断念しました。

無理をしないことが、私のポリシーです。

ということで私の着姿写真はありません。

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「一日一句」

美の蔭に 幾多の技が 宿る夏





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