1週間ほど前、明治大学リバティアカデミーという社会人向け生涯学習講座を受けてきました。
立川談志の弟子である立川談慶さんという落語家が、マルクスの「資本論」を落語を題材として語るというユニークな授業です。
これは毎月1回の講座が3回続き、この日は2回目でした。
今回は「ねずみ穴」という古典落語が題材でした。
亡くなった父親の残した財産を二等分した兄弟ですが、兄はそれを金に変えて江戸に出て、成功しました。弟は遊んでお金を使い果たしてしまい、仕方なく江戸の兄のもとに無心に行きました。
そんな兄弟の行く末を描いた落語でした。
お金にまつわるあれこれをおもしろおかしく描いた落語でしたが、結局、お金のためには娘を吉原に売るという話が出てきたり、最後のオチは「あれは夢だった」とかいう結末でまとめたりとか、私としてはなんだか肩透かしのようで、よく分からない話でした。
落語に出てくる女性の描き方もワンパターンで、あまり面白い話と思えませんでした。
私はもう少しじっくり、しんみりとした人情話が聞きたかったのですが、なんだかせわしなかったですね。またこの落語とマルクスの関係があまり繋がりませんでした。
落語家によれば、この話は資本主義のシステムそのもの(搾取、疎外、包摂)を暴いているということでしたが、うーん、そうなのかしら、難しいですね。
なんだかモヤモヤした気分のまま帰宅するのは残念なので、授業の後は、しばし御茶ノ水から神田川を眺めていました。
川の縁には、中央線と総武線の線路が見えます。
せっかく御茶ノ水まで来たので、順天堂大学病院の近くにある「東京都水道歴史館」に行ってみました。
ここを訪れるのは2回目です。
展示場には、落語の話にでてくるような江戸時代の庶民の家屋や道具が並んでいました。井戸で水を汲み、玉川兄弟によってもたらされた上水を利用する時代でした。
落語を聞くには、やはり当時の生活を想像する力が必要だと思いました。
今日のひと橋は「お茶の水橋」です。
かなり長い橋です。80メートルあるそうです。
2 件のコメント:
素敵な時間の過ごし方、立派ですねー装いも素敵なマダム💓
寺崎さん、コメントありがとうございました。この講座は3回シリーズですが、ちょっと期待していた内容ではなくて、残念でした。次の最終回を期待します。
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