「風俗」という単語には、あまり良いイメージがありませんが、京都の西本願寺近くにある風俗博物館は、とても優雅で清らかなところです。
ここは、源氏物語の世界を再現する博物館です。
ここを訪れるのは3回目ですが、その度に、「風俗」という名前はもったいないな、と思うのです。
開館は昭和49年。
入館料はひとり800円と格安です。
ここでは世間の雑踏を忘れ、平安の雅な時代に浸れます。
竜頭鷁首の船。
こちらは女房たちの日常生活の一コマ。
菊の花の上に真綿を被せ、翌朝、その綿で体を拭うと菊の薬効により無病で過ごせるという習慣があります。
「偏つぎ」という遊び。漢字の偏とつくりを合わせて完成させます。漢字の知識の競い合いですね。
こちらは打出(うちいで)と言われ、御簾の下から装束の袖だけをちら見せして、華やかさを演出するものです。
冊子づくり。これも女房たちの仕事でした。
私たちの「源氏物語を楽しむ会」ではちょうど六条院に暮らす女性たちの話の巻(「初音」)をしているところなので、当時の様子が少しは目に見えてきました。
また平安時代の服飾についても、展示されています。形だけでなく、色の組み合わせの素晴らしさも紹介されています。
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