先生は志村ふくみさんのところで学ばれた大久保有花さんです。
「衣の織」▼というプロジェクトをされています。
こちらがその工房の「野の絢」です。
今回は玉ねぎを使った染色でした。
一度、やってみたかったので、楽しみにしていました。
先生が用意されたテキストと、染めるのは絹のショールです。
まずは、どんな色に染めたいか、また絞りなどのデザインをどうするかを、見本を参考にして決めました。
素材は同じ玉ねぎであっても、媒染剤によって、微妙な色の違いがあるのです。
こちらは先生が染めた見本です。
媒染剤の違いにより、色の違いがあります。
アルミ→黄色
すず→黄土色
チタン→オレンジ色
鉄→茶色
銅→オリーブ色
こんなに違いがありました。
また染料の濃度によっても出来上がった色の濃い、薄いの違いがあります。
そして無地に染めるだけか、絞りを入れるか、模様を加えるかも選ぶことにしました。
材料の玉ねぎは、先生が事前に皮をむいて、水に浸して、3時間煮出していただいてありました。
その玉ねぎの染料を大きなボールに移して、温めます。
まずはこの中に白いショールを入れて、40度くらいで5分間煮出します。
先生が軍手と耐熱性のあるゴム手袋を用意してくださいました。
それを両手にはめて、ショールを染料の中で泳がせます。
そして、一度出して、空気に触れさせます。
その次は60度にして5分間。
最後は80度にして5分間。
結構、熱いので、ボールのふちに注意しないとなりません。
そして水で洗います。
きれいなオレンジ色になりました。
その次は鉄剤を入れた水の中に入れて、30分ほど漬け込みました。
なんとなく、ごぼうのような感じです。
そして引き上げてタオルドライをして、水分を取ります。
ドライヤーで乾かしました。
そして今度は筆にすずを含ませて、絵を描きます。
といっても丸などのシンプルなものですが。
小さなお皿に入っているのが、すずです。
私は帯揚げにしたいので、胸のあたりに水玉を描きました。
この時点では、あまり色の変化が分かりません。
こちらは、絵を描かずに、グラデーションの方法で染めた方です。
上の方にビニール袋をかぶせて、色が変わらないようにしています。
下の方はゆるく絞ってあり、そこは白く残ることになります。
30分後には、とても素敵なショールになりました。
色の変化が楽しめていいですね。
グラデーションがとても美しいので、みんな感激しました。
さて、着抜ですが、絵を描いた後は不織布で包みます。
それを畳んで、こちらの道具の中に入れて30分蒸しました。
これは反物も蒸せるほどの本格的なものでした。
蒸し器から取り出して、布を開けたところです。
きれいに色が出た時は、嬉しかったですね。
みんなでにっこり。
ちなみに今回は絹を用いましたが、ウールや絹などの動物性繊維の方が染まりやすいそうです。
ご指導いただいた大久保先生、どうもありがとうございました。
とても分かりやすい説明でした。
草木染めは、本来は濃度○パーセントなどというようなマニュアルはなく、その人の経験や勘で割合や時間を決めるのだそうです。
それは、自然の持っている染める力を、人が利用させていただいている、という精神に基づくものなのだそうです。
自然との調合を感じることができました。
先生には、いろいろな道具も用意していただいて、手ぶらで楽しむことができました。
また機会があれば、他の材料の染めもできたら、嬉しいと思います。
2 件のコメント:
わ~いいですね♪今度何かあるときはお声かけください。私もやってみたいです。
kimono熱さんもお誘いしようかと思ったのですが、
まだ落ち着かない頃かと思っていました。
こんどまた第二回目を予定されているようなのですので、
その時は是非、ご一緒しましょう。
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