今回の「源氏物語を楽しむ会」は、ちょっとした一区切りになりました。
というのは、これまでずっとお付き合いしていた「胡蝶」の巻が、ようやく終了したのです。
また私が使用している「源氏物語」のテキストですが、ちょうど第4巻を読み終えることになったのでした。
次回からはまた新しいテキスト(文庫本)を始めることになりますが、比較的短い「胡蝶」の巻きだけで3ヶ月もかかってしまいました。
これは音読をスタートするまで、あれこれとおしゃべりタイムがあるからです。
今回のおしゃべりは、私が東京富士美術館で見てきた女房の装束から関連して、あれこれと世間話を続けていました。
そんなわけで、なかなか内容に入らないのですが。
今回の場面では、光源氏が亡き夕顔の忘れ形見である玉鬘に対して、父親とも愛人とも思えるような態度をとり続けます。光源氏は玉鬘のふんわりとした手を握ったりますが、どうして彼女が嫌がっているのか、彼は分かりません。
例えばある雨上がりの夜、玉鬘の部屋に入り、光源氏は上着を脱ぎ、玉鬘の近くに寄ってきて、ごろりと横になりました。これは現代ならセクハラになりますよね。
さすがにそれ以上のことはせずに引き下がりましたが、翌日はお便りを出す始末。まるで後朝の手紙のようですよね。
玉鬘は「気分が悪いので、お返事はいたしません」というと、光源氏は「それはしっかりしている女性だ」と満足をするのでした。
というのが、「胡蝶」の巻でした。
一般的に、光源氏の物語は、モテモテのかっこいい貴公子のお話だと思われていますが、それは源氏物語の最初のほうのお話であり、中年になってからの光源氏の姿はあまり知られていません。
その次の第5巻の中では、この玉鬘は別の男性と結婚してしまい、光源氏は振られることになるのです。
次回のために、新しい本を用意しましょう。
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この日、Kさんは素敵な着物姿でした。
お母様が着ていらっしゃったという微妙な色合いの紬でした。彼女にしては、珍しい色のお着物でした。
帯締めの色が、帯とよく合っていました。
私はあまり考えなしに、白×黒×赤の小さな千鳥格子のような着物にしました。
帯締めは自作です。
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「一日一句」
ちくちくと 針を手にして 蝶の帯
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